北米最多勝ジョッキーのロペス騎手、ムチ使用違反で6カ月の出場停止処分
2025年09月25日 12:35
HISA(競馬の公正確保と安全に関する機関)は、8月の米G1フォアゴーステークスでムチの使用違反があったP.ロペス騎手に対し、6カ月間の騎乗停止処分を下した。米競馬メディア『Daily Racing Form』などが報じている。
ロペス騎手は今年の北米最多勝となる300勝を挙げ、獲得賞金も1200万ドルを超えているトップジョッキーのひとり。問題となったフォアゴーSではブックンダンノに騎乗して見事に勝利していた。
一方で昨年12月にはレース後にウィナーズサークルへ向かう途中にムチで馬の首を打ったとしてHISAから無期限の騎乗停止処分を受け、それ以前の12カ月間にムチの使用違反で7回も告発を受けるなど荒い騎乗も目立ち、一部の動物福祉団体はロペス騎手に厳罰を科すか追放処分とするようHISAに圧力をかけていたという。
米競馬メディア『bloodhorse.com』によると、12月の処分については今年1月にHISAと条件付き復帰で合意。今回の処分はこの時の復帰条件に違反したためとのことだが、23日の発表では違反の具体的な内容については触れられていなかった。
今回の処分に対し、ロペス騎手の弁護士は異議と処分の即時停止の申し立てを行ったとコメント。一方のHISAは「競馬における最高水準の安全性と誠実性を維持することに引き続き尽力する」「規則を一貫して施行することで審判プロセスの公平性を促進し、馬と騎手の双方を保護、そして競馬の誠実性への信頼を維持することを目指す」との声明を出している。