カーインライジングが豪G1ジ・エベレストを完勝、14連勝で香港の記録更新も視野に
2025年10月19日 10:32
豪ランドウィック競馬場で現地18日に行われたG1ジ・エベレスト(3歳以上、芝1200m)は、香港から遠征した1番人気のカーインライジングが3番手追走から直線半ばで抜け出し、背後から追いすがる7番人気テンプテッドに1.15馬身差をつけて完勝した。
好発を決めたカーインライジングは先頭から3馬身圏内の3番手に控えて手応え良く進むと、直線では2番手から押し切りを狙う9番人気オーバーパスとの距離を測りながら仕掛けのタイミングを待ち、残り200mを切って満を持してのスパート。オーバーパスに並んでからZ.パートン騎手がステッキ3発でねじ伏せ、ゴール前は手綱を押さえる余裕で完勝した。
内ラチ沿いでカーインライジングをマークしたテンプテッドは、同じく外で並走する格好のジミーズスター(5番人気タイ)との2着争いに0.27馬身先着。さらに0.06馬身差の4着にオーバーパスが粘り込み、2番人気のジョリースターは中団から早めに勝ち馬を追撃するも5着に終わった。
D.ヘイズ調教師が管理するカーインライジングはサトノレーヴを封じた4月のチェアマンズスプリントプライズに続く5度目のG1制覇(重賞9勝目)。昨年2月から続く連勝を14に伸ばし、サイレントウィットネスが保持する香港競馬の連勝記録(17連勝)にあと3勝と迫っている。
豪競馬メディア『racing.com』によると、ヘイズ師は「間違いなく私の人生で最大のスリルだよ。この10日間は人生で最も長かった。私が調教してきた中で世界レベルはベタールースンアップ以来だ。この間にたくさんの優れた馬もいたが、2頭がスターだね」と、1990年のジャパンカップ勝ちなどがある豪殿堂入りの名馬を引き合いに喜びを表現した。