​競馬史上屈指の大波乱、単勝201倍のパワフルグローリーが英チャンピオンズスプリントSで大金星

2025年10月20日 13:45

 現地18日、英アスコット競馬場でG1英チャンピオンズスプリントステークス(芝6ハロン)が行われ、単勝201倍の最低人気だったパワフルグローリーが1番人気のラザットをゴール寸前で差し切る大波乱の決着となった。

 レースはラザットが4番手付近の好位を確保し、残り1ハロン付近で先頭に立つ正攻法で勝利をつかんだかに思われたが、そこへ直線コースで内外に分かれた集団の間を突いてパワフルグローリーが猛追。最後はパワフルグローリーがラザットをとらえてクビ差で歴史的勝利をもぎ取った。3着にはさらに1馬身1/4差で人気薄のキノーが続いた。

 R.フェイヒー厩舎のパワフルグローリーはコタイグローリー産駒の3歳馬。2歳時にデビュー2連勝で英G2ミルリーフステークスを制したものの、今年は5月の英G2サンディレーンステークスで8着、9月の前走も条件戦で最下位の5着と振るわず、G1初挑戦の今回は全く注目を集めていなかった。

 単勝201倍でのG1勝利は、欧州競馬では今年7月の英G1サセックスステークスでのキラートが記録した151倍を上回るもの。競馬メディア『Thoroughbred Daily News』によると、フェイヒー調教師も「常にいい馬だと思ってはいたが、201倍のオッズでは誰も彼が勝つとは思っていなかった」と驚きを隠せない様子だった。