プライドオブジェニが1年7カ月ぶりのG1制覇、豪エンパイアローズSで健在アピール
2025年11月05日 14:20
豪フレミントン競馬場で現地1日に行われたG1エンパイアローズステークス(3歳以上、芝1600m)は、3番人気のプライドオブジェニが持ち味とする大逃げの形に持ち込み、2着の2番人気ライカルーシーに影を踏ませず4.5馬身差をつけて完勝した。
ゲートはあまり速くなかったプライドオブジェニだが、二の足でハナに立つとスピードを上げ、中間点の半マイル地点では10馬身余りのリードを築く。その差は直線入口の残り400m地点でもまだ8馬身ほどあり、残り200mからは後続との脚勢も同じになって危なげなく逃げ切った。
ライカルーシーは中間点で勝ち馬から15馬身ほどの位置を追走し、最終コーナーで集団の前まで上がるも、自身の前から粘り込むオンディスプレー(8番人気タイ)との2着争いを0.3馬身差で制すのが精一杯。2番手で集団を率いた1番人気のアイドルフライヤーは最下位の11着に沈んだ。
プライドオブジェニはC.マー調教師が管理するプライドオブドバイ産駒の8歳牝馬で、エンパイアローズSは2年ぶりの2勝目。G1制覇は昨年4月のクイーンエリザベスステークス以来の1年7カ月ぶりとなった。この間に重賞3勝を挙げる一方で引退発表も2回するなど不安定な状況に置かれていたが、明け8歳でのG1勝ちで健在をアピールした。
プライドオブジェニを勝利に導いたD.ベイツ騎手はレース後、豪競馬メディア『racing.com』に対し「彼女は引退して、私はクビにされたけど、みんな上手くいった。それでOKさ。またG1を勝つことができて感動している」「彼女は特別な存在だよ。スタイルを持ち、何度も復帰して、このパフォーマンスを再現し続ける」と、一度は降板にされたコンビでの復活を喜んでいる。