英国競馬史上初のストへ発展した増税案、競馬は対象から除外に
2025年11月28日 11:52
9月に英国競馬史上初のストライキへと発展した同政府および財務省による賭事税の増税案から競馬が除外されることを、現地26日にR.リーヴス財務相が発表。英国競馬統括機構(BHA)のB.ダンシー暫定CEOがこの決定に歓迎の意を示した。英競馬メディア『At The Races』が報じている。
今回の増税案は、現在15%に設定されている競馬などのスポーツ賭博の税率をオンラインゲームやスロットマシンなどの税率と同水準の21%に引き上げるというものだった。BHAが委託した分析結果によると、増税案が成立した場合、競馬界は初年度で6600万ポンドの収益を失い、2752人の雇用が危機にさらされるとの見通しが出ていた。
ダンシー氏は「本日の歓迎すべき結果は、財務大臣が私たちの懸念に耳を傾け、競馬が文化的、社会的、そして経済的にかけがえのないこの国独自の財産となっていることを正しく認識していることを示した。私たちはこの支援を歓迎する」との声明を出した。
ただし競馬以外のスポーツ賭博に課される一般賭博税は、オンライン賭博の場合は15%から25%に引き上げられ、オンラインカジノなどを対象としたリモート賭博税は21%から40%となる予定。
ダンシー氏はこの点にも触れ、「賭博業界への一般課税の引き上げが競馬に波及効果をもたらす可能性があることを認識している。賭博業界のパートナーと協力してこの影響を理解し、英国競馬の繁栄を維持するためにどのように協力できるかを検討していく」とした。