【香港スプリント】過去10年の傾向 香港勢の牙城を崩せるか!?

2019年12月05日 12:06

 昨年はミスタースタニングが連覇を達成し、近4年は地元香港勢が上位を独占している香港スプリント。過去10年のデータからレース傾向を探っていく。

 まず表1は人気別成績。1番人気馬が一昨年のミスタースタニングら3勝をあげ、複勝率60%。2番人気馬は15年ペニアフォビアら最多の4勝をあげ、連対率60%でトップだ。以下、3・4・6番人気馬が1勝ずつをあげている。

 2・3着馬は下位人気まで幅広く分布。6番人気以下は2着4頭、3着5頭と伏兵の激走が目立つ。14年も日本馬ストレイトガールが13番人気ながら3着と好走。2・3着に人気薄の穴馬を狙うのも面白い作戦といえそうだ。

 表2は前走レース別3着以内数。地元香港での前哨戦・ジョッキークラブスプリント組が昨年のミスタースタニングら過半数の6勝をあげ、3着以内数でも23回と大半を占めている。昨年も3着以内馬はいずれもこの組から出ており、毎年1頭は3着以内に入っている。

 3勝で続くのがスプリンターズS組。12年・13年連覇のロードカナロアの他に、11年には香港馬ラッキーナインもこの組から勝利している。

 地元のジョッキークラブスプリント組、スプリンターズS組の2レースが中心で間違いない。

 表3はゲート番別成績。中央寄りの6~9番ゲートに入った馬が過半数の6勝と勝ち星が多い。特に6番は12年ロードカナロアら2勝をあげ、連対率50%・複勝率60%と非常に高い。次いで2番も昨年ディービーピンが2着に入っており、複勝率50%と高い。

 これら内の1~7番と外の8~14番で2分した場合、内は【6-8-7-49】で複勝率30.0%、外は【4-3-2-53】で同14.5%。内の方が2倍以上高い率を残しており。優勢だ

 表4は調教国別3着以内数。香港調教馬が近5年を含む過半数の7勝と勝ち切る傾向が強い。近4年連続で上位3着までを独占しており、3着以内数も24頭と他を圧倒している。香港のスプリンター勢は非常に層が厚く、割って入るのは至難の業といえるだろう。

 日本馬は12年・13年にロードカナロアが連覇。14年もストレイトガールが3着と好走しているものの、近4年ではのべ8頭が挑んでいずれも着外に敗れている。

 他では南アフリカ調教馬が10年にジェイジェイザジェットプレーンが勝利している。勝ち馬はこの3か国に絞られていた。

 最後に表5は過去10年に3着以内に好走した日本馬と今年の出走予定馬。ロードカナロアとストレイトガールは前走スプリンターズSで連対を果たしていた。

 そのロードカナロアを父に持つダノンスマッシュが出走を予定しており、前走は好走した2頭と同じスプリンターズS。連対までわずかに届かなかった点はマイナスだが、人気薄になるようなら2~3着候補としては面白い。