【香港カップ】過去10年の傾向 近4年は香港馬対日本馬の構図!

2019年12月05日 12:08

 2015年エイシンヒカリ、16年モーリスと過去10年で2回、日本馬が優勝している香港カップ。過去10年のデータから傾向を探っていく。

 まず表1は人気別成績。1番人気馬が16年モーリスら最多の4勝をあげており、連対率・複勝率70%と高い。3番人気馬が一昨年のタイムワープら3勝で続き、2・4番人気馬が1勝ずつ。昨年は4番人気グロリアスフォーエバーが勝利している。6~9番人気馬は1勝で、15年に9番人気で勝利したエイシンヒカリによるものだ。

 2着馬・3着馬は下位人気まで幅広く分布。6番人気以下が2着3回、3着4回と伏兵の激走が目立つ。上位4番人気以内馬をアタマに据えて、2・3着には伏兵の激走に期待するのも面白い作戦だ。

 表2は前走レース別3着以内数。前哨戦のジョッキークラブカップ組が昨年のグロリアスフォーエバーら過半数の6勝をあげている。昨年は1・3着馬が該当しており、毎年1頭は3着以内に入っている。

 天皇賞・秋組は15年エイシンヒカリ、16年モーリスが勝利。エリザベス女王杯組の勝利は10年スノーフェアリーで、15年ヌーヴォレコルトが2着と好走している。

 その他のレースからも多くの好走馬が出ているが、日本からは天皇賞・秋組が最有力といえるだろう。

 表3はゲート番別成績。最内の1番に入った馬が昨年のグロリアスフォーエバーら最多の4勝と勝ち切る傾向が強い。これら内~中の1~8番ゲートに入った馬が9勝と大半を占めている

 内目の1~3番に入った馬はいずれも複勝率30%以上と高い。また、7~10番に入った馬もすべて複勝率30%以上と優秀だ。

 対して、外目の11~13番に入った馬からは、12番ゲートから逃げて勝利した15年エイシンヒカリしか好走馬が出ていない。

 表4は調教国別3着以内数。香港勢が昨年のグロリアスフォーエバーら過半数の6勝をあげている。日本馬は15年エイシンヒカリ、16年モーリスと2勝。11年以降の近8年は香港馬か日本馬のどちらかが勝利している。

 特に15年以降・近4年の3着以内馬は、すべて香港馬か日本馬。日本馬にとっては、地元・香港勢に勝てるかが最大のポイントとなってくる。

 フランス調教馬は09年ヴィジョンデタ、イギリス調教馬は10年スノーフェアリーがそれぞれ勝利している。

 最後に表5は、過去10年で3着以内に好走した日本馬と今年の出走予定馬。表2でも見た通り、3着以内馬7頭のうち5頭は前走で天皇賞・秋を使われていた。天皇賞・秋での着順に関係なく、このローテーションは有力だ。

 アーモンドアイの回避は残念だが、今回出走予定のウインブライトは今春のクイーンエリザベス2世Cで勝利。昨年の香港カップ覇者グロリアスフォーエバーや、やはり昨年の香港ヴァーズを制したエグザルタントを破って優勝しており、非常に価値の高い一戦だった。前走は天皇賞・秋で8着。日本馬が1頭のみとなってマークも厳しいと思うが、実力的にはここを勝利してもおかしくない。