香港の名手ホワイト騎手が引退へ、来季から調教師に転身

2019年01月23日 13:21

 香港をベースに一時代を築き上げ、日本でも高い人気を誇るD.ホワイト騎手が、現地での調教師ライセンスを取得。2月で騎手人生に終止符を打つことが、現地22日に香港ジョッキークラブより発表された。

 同日朝の調教終了後、香港JCのA.ハーディング統括ディレクターが「香港JCの免許委員会はダグラス・ホワイトに2019/20シーズンの調教師免許を付与した」と発表。ハーディング氏によると、47歳のホワイト騎手は今季終了後の調教師転身に向け、2月10日をもってブーツを脱ぐことになるという。

 スーツ姿で会見したホワイト騎手は「特別な日になった」と切り出すと、「これ(引退の日時)は自分で決めたのではなく、ジョッキークラブが延長してくれたんだ。2月10日は父の命日であり、娘が生まれた日でもあるから本当に驚いたよ。そして、私は2月10日に人生における一つの章を終え、新たな章を始める。クラブに特別な日を選んでもらったことはとても素晴らしいし、心から感謝している」と、喜びとともに香港ジョッキークラブに謝意を表した。

 21日の午後6時に連絡を受けたというホワイト騎手は「こんなにすぐ実現するとは思っていなかった。願書は最近出したばかりだし、しかも初めてだったんだ。私がこの道について調べていること、いつか騎手をやめる時のために準備していることを、クラブに真剣に受け止めてもらえればというつもりだった」と本人にも意外だったことを認めている。その一方で「思っていたより早くなったけど、心を決めるのは難しくはなかったよ」と事が上手く運び過ぎたものの断る気持ちはなかったことを明かしている。

 ホワイト騎手は1996年9月から香港での騎乗を開始し、翌春のクイーンエリザベス2世カップで自身と同じ南アフリカのスターホースであるロンドンニュースに騎乗して現地G1に初勝利。2000/01シーズンから13季連続で騎手リーディングのタイトルを獲得した。また、香港がシーズンオフになる夏季を中心に、短期免許を取得して日本でも騎乗する機会が多く、これまでに2004年函館2歳ステークス(アンブロワーズ)、2010年函館記念(マイネルスターリー)で重賞を2勝している。

【おすすめリンク】