フジャイラプリンスが伝統のイボアHを快勝、陣営はメルボルンC参戦に慎重

2020年08月26日 10:05

 英ヨーク競馬場で現地22日、イボア開催の掉尾を飾る伝統のイボアハンデキャップ(4歳以上、芝14ハロン)が21頭によって争われ、道中5、6番手をキープした1番人気のフジャイラプリンスが、逃げ粘るグレンカダムグローリー(13番人気タイ)を直線残り2ハロン付近から突き放して1/2馬身振り切った。

 フジャイラプリンスはR.ヴェリアン調教師が管理するピヴォタル産駒の6歳馬で、2017年3月末に去勢されて7月にデビュー。1年近い休養を2度経験するなど軌道に乗れずに来たが、前走はロイヤルアスコット開催のコッパーホースハンデキャップを1年ぶりの実戦で制すなど、この勝利を含め通算8戦5勝、2着2回、3着1回と安定した戦いぶりを見せている。

 フジャイラプリンスを勝利に導いたA.アッゼニ騎手は、同馬が調教で見せていた元気な状態を保ったことを喜ぶ一方、豪G1メルボルンカップに挑戦するにはスピードを課題に挙げて懐疑的。また、同馬を“ガラス製”と評すヴェリアン師も「我々は間隔を空けて彼にレースさせてきたし、今まで彼が年間で最もレースを経験したのは去年の3戦だ。今年はそれに合わせるつもりだが、彼がメルボルンC向きかは分らない」と話し、今後は英チャンピオンズデーの長距離戦が目標になることを示唆している。