英障害戦で混乱の事態、上位馬失格で7位入線から1着に繰り上がり

2020年11月18日 10:53

 現地15日に英フォントウェルパーク競馬場で行われた障害戦で、7位入線馬が1着に繰り上がる事象が発生した。

 この障害戦は9頭によって争われた最終レースで、そのうち8頭が無事にゴールしたが、7位入線のダルマレインのみが正規のルートを通ったとされ、残りの7頭には降着や失格の裁定が下された。

 レースでは最終周回の最後から3番目の障害飛越をめぐり問題が発生。負傷馬の対応に追われる係員が最後から2番目の障害を回避するよう指示したところ、7頭がその手前にある障害を回避し、ダルマレインのみが全ての障害飛越を完了してゴールした。

 1着に繰り上がったダルマレインのJ.テューダー騎手は「飛んではみたものの半信半疑だった。他馬は回避したが、自分には障害の陰に係員が見えたから自分の直感に従ったんだ」「非常に分りづらかった。およそ手際が良かったとは言えない。係員は正しい位置にいたようだが、フィフティフィフティだった」と、どちらにも受け取れる状況だったとコメントしている。

 なお、裁決委員は各騎手に聴き取り調査を行った上で、障害物による視界不良が混乱の原因と判断。出走各馬をはじめ関係者の安全を考慮したとして、騎手たちに処分を科さない方針を示した。