【英インターナショナルS展望】セントマークスバシリカとミシュリフ再戦

2021年08月16日 16:25

 18日(水)にヨーク競馬場では英インターナショナルS(G1、芝2050メートル)が行われる。欧州の中距離路線の大事な一戦。過去には日本からゼンノロブロイ(05年2着)シュヴァルグラン(19年8着)が遠征している。今年の注目はセントマークスバシリカ(牡3、A・オブライエン、父シユーニ)とミシュリフ(牡4、J&T・ゴスデン、父メイクビリーヴ)の再戦だ。

 セントマークスバシリカはアイルランドのエイダン・オブライエン厩舎の所属。昨年10月にデューハーストSでG1初制覇を果たし、今年は始動戦の仏2000ギニー、仏ダービー、前走エクリプスSを勝って、G1を4連勝中。エクリプスSは初めて古馬との対戦となったが、サウジCとドバイシーマCを連勝中だったミシュリフを圧倒した。現在、ロンジン・ワールドベストレースホースランキングで英ダービー馬アダイヤーと並ぶ首位タイ。大手ブックメーカー、ラドブロークス社の単勝前売りオッズでは1・73倍の1番人気になっている。

 セントマークスバシリカにリベンジを狙うのが、ミシュリフだ。2月のサウジCでは米国のシャーラタンを破り、3月のドバイシーマCではクロノジェネシス、ラヴズオンリーユーの日本馬2頭をねじ伏せた英国のオールラウンダー。帰国初戦のエクリプスSで3着に敗れ、前走のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSはアダイヤーの2着。ここ2戦はハイレベルな3歳世代相手に苦杯を喫している。ラドブロークス社の単勝前売りオッズでは3・5倍の2番人気。

 参戦してくれば、当然主役候補になるのが、ラブ(牝4、A・オブライエン、父ガリレオ)だ。G1・4連勝中だった前走キングジョージはアダイヤー、ミシュリフに次ぐ3着。連勝こそストップしたが、地力は間違いなく上位の存在になる。英インターナショナルSにはセントマークスバシリカ、翌日に行われ、連覇がかかるヨークシャーオークスにはスノーフォールという同厩舎同馬主の3歳馬がおり、使い分けを陣営がどのように判断するか。ラドブロークス社の単勝前売りオッズは7・0倍となっている。

 4番手の存在が、充実著しい3歳牝馬アルコールフリー(A・ボールディング、父ノーネイネヴァー)だ。昨年は1200メートルのチェヴァリーパークSでG1初制覇。今年は英1000ギニーで5着に敗れたが、コロネーションSでG1・2勝目。ファルマスS3着後、前走はグッドウッドのサセックスSで牡馬、古馬に圧勝した。今回は初めての10ハロン戦になるが、オイシン・マーフィー騎手を背に侮れない存在となっている。ラドブロークス社の単勝前売りオッズは9・0倍。

 12日の追加登録締め切りまでに登録を行っているのは9頭。他には仏オークス馬ジョアンオブアーク、愛2000ギニー覇者マックスウィニー、パリ大賞3着のアレンケール、モハーフェス、古馬のファンエルカーノの名前がある。出馬登録締め切りは16日。ここで出走馬と枠順が確定する。

出典:日刊スポーツ