BC2勝ノーザンファームが14億円超爆買い ファシグティプトン社セール

2021年11月10日 17:12

 アメリカのケンタッキー州で9日、ファシグティプトン社ノベンバーセールが行われた。

 当歳馬から現役馬、繁殖牝馬まで幅広く上場されるセール。BC開催で生産馬ラヴズオンリーユー(牝5、矢作)がフィリー&メアターフ、マルシュロレーヌ(牝5、同)がディスタフを制したノーザンファーム(吉田勝己代表)は6頭を落札。落札額の合計が1272万5000ドル(約14億3600万円)という積極的な投資を行った。

 昨年、牝馬ながら米3冠競走のプリークネスSを制し、米最優秀3歳牝馬に輝いたスイススカイダイバー(牝4、K・マクピーク、父デアデビル)を470万ドル(約5億1700万円)で落札。2歳G1デルマーデビュタントSを6馬身半差で圧勝したプリンセスヌール(牝3、父ノットディスタイム、イントゥミスチーフを受胎)を290万ドル、昨年のアメリカンオークス覇者デュオポリー(牝4、父アニマルキングダム)を160万ドル、2歳G1アルシバイアディーS覇者シンプリーラヴィッシング(牝3、父ラオバン)を170万ドル、今年のケンタッキーダービー馬メディーナスピリットの母モンゴリアンチェンガ(牝7、父ブリリアンドスピード、ノットディスタイムを受胎)を105万ドル、重賞ウイナーのヘヴンハズマイニッキ(牝6、父マジェスティックウォリアー、イントゥミスチーフを受胎)を75万ドルで落札している。

 ノーザンファームはこれまでにも多くの名牝を米国から繁殖牝馬として輸入し、結果を出してきた。09年のファシグティプトン社ノベンバーセールでは名牝ジンジャーパンチ(ルージュバックの母)を160万ドルで落札。同年のキーンランド社ノベンバーセールでは米国競馬殿堂入りの名牝アゼリを225万ドルで落札。BCフィリー&メアターフを制したラヴズオンリーユーの母ラヴズオンリーミーはアゼリと同じセールで90万ドルで落札している(受胎していたディンヒルダンサーの子がエリザベス女王杯出走テルツェットの母)。今年のダービーを制したシャフリヤール(牡3、藤原英)の母ドバイマジェスティも10年のファシグティプトン社ノベンバーセールで110万ドルで落札した馬になる。今回“爆買い”した牝馬から将来、日本のクラシック競走やブリーダーズカップなど海外の大レースを勝つ馬が誕生することを期待したい。

出典:日刊スポーツ