9日に英国で行われるジュライC（G1、芝直線1200メートル、ニューマーケット）に追加登録で参戦するフレーミングリブ（牡3、H・パルマー、父リブチェスター）はサッカーのイングランド代表やリバプールで活躍し、「ワンダーボーイ」と呼ばれたマイケル・オーウェン氏が所有する（名義はデール・ドーラン・ドゥーリー・オーウェン）。大手ブックメーカー各社の単勝前売りオッズは9～11倍の5番人気で、有力馬の1頭となっている。

　4日に3万6000ポンド（約590万円）の追加登録料を払って参戦が決定。前走はロイヤルアスコット開催のG1コモンウェルスCで2着に好走しており、勝ったパーフェクトパワーが今回ブックメーカーの前売りでは1、2番人気。パーフェクトパワーは馬場状態次第で翌日にフランスで行われるジャンプラ賞（G1、芝1400メートル、ドーヴィル）へ向かう可能性がある。

　「レーシングポスト」電子版によると、はオーウェン氏は「アスコット（コモンウェルスC）の走りはキャリアベストですが、それほど驚くことはありません。フレーミングリブはとてもタフな馬です。どんな結果になるのかは誰にもわかりません」と意気込んでいる。

　フレーミングリブは20年タタソールズ・オクトーバー・セールのブック2で3万5000ギニー（約600万円）で落札された。父リブチェスターはG1・4勝の名マイラー。母は未出走だが、近親には仏オークス馬スタセリタ、日本のオークス馬ソウルスターリング、今年の桜花賞、オークスで2冠を達成したスターズオンアースがいる。昨年4月にトム・ダスコム厩舎からデビューし、2歳シーズンはリステッドのドンカスターSなど9戦5勝。過去にブラウンパンサーで14年のG1愛セントレジャーを勝つなど強力な関係にあったオーウェン氏とダスコム師が昨年暮れにたもとを分かつことになり、今シーズンからはヒューゴ・パルマー厩舎に所属している。

　今年のジュライCには日本馬キングエルメス（牡3、矢作）など現時点で16頭が登録。世界で活躍する矢作厩舎のキングエルメスと、「ワンダーボーイ」マイケル・オーウェン氏所有のフレーミングリブの対決も楽しみだ。

出典：日刊スポーツ