ステートオブレストが突然の引退、アイルランドで種牡馬入りへ

2022年08月31日 11:25

 6月の英G1プリンスオブウェールズステークスなど4カ国のG1レースを制したステートオブレストの引退が決まり、同馬を管理してきたJ.オブライエン調教師により発表された。

 ステートオブレストは3歳初戦の昨年6月まで7戦1勝、重賞未勝利だったが、8月にアメリカへ遠征してG1サラトガダービーで重賞初制覇を飾ると、次戦では豪G1コックスプレートにも勝利。さらに約半年の休養から明けた今季初戦でもフランスのガネー賞を制してG1レース3連勝とし、6月には日本からシャフリヤールも参戦したプリンスオブウェールズSを逃げ切り。4カ国でのG1制覇を成し遂げた。

 しかし、コックスプレート連覇に向けて豪州遠征前に挑んだ前走のジャックルマロワ賞では9頭立ての8着に惨敗。その後、予定通り豪州遠征の準備を進めていたものの、レーシングヴィクトリア(RV)の規定による事前のMRI検査で芳しくない結果が出たため、オブライエン師はジャックルマロワ賞の敗因と見なすとともに、豪州遠征の断念も示唆していた。

 オブライエン師は声明文の中で「ステートオブレストが突然にキャリアを終えることになり、キャリガノグ・レーシング(オブライエン師の厩舎)の皆が非常に落胆している。彼は極めて才能があり、丈夫で堅実なパフォーマーであったことに疑いはない」「非常に残念だが、数年先に彼の産駒を調教することを楽しみにする」などと賞賛を込めた言葉を送っている。

 なお、今後のステートオブレストはアイルランドのラスバリー・スタッドで種牡馬入りする。