新長距離王キプリオス、大斜行でも仏G1カドラン賞を20馬身差の異次元勝利

2022年10月02日 08:16

 芝4000mを舞台に仏パリロンシャン競馬場で現地1日に行われたG1カドラン賞(4歳以上)に、新時代の長距離王に名乗りを挙げたキプリオスが出走。直線で外ラチまで斜行する大きなロスがありながら、2着のアルマカードグリー(9番人気)に20馬身差をつけて圧倒的1番人気に応えた。

 1周目のスタンド前ではR.ムーア騎手に追っつけられ気味のキプリオスだが、向正面の坂の上り辺りからリズムをつかむ。2番手キープからフォルスストレートの途中で早くも先頭に立つと、直線残り200m付近で20馬身ほどのリード。しかし、内ラチ近くから外ラチ方向へ大きく斜行しはじめ、ムーア騎手が懸命に矯正しながらのゴールとなった。

 キプリオスは6月の英ゴールドカップからG1レース4連勝で4度目のG1制覇。5月のG3レヴモスステークスと合わせて重賞5勝目、今年は6戦全勝とした。

 A.オブライエン調教師は終盤の斜行について、ムーア騎手の報告を元に「馬はレースが終わって止まる時だと思ったようだ」「自分が出てきたゲートを見て『仕事は終わり、ウチへ帰ろう!』とね。それに直線で落鉄していた。その辺が原因ではないかな」と説明している。

 なお、オブライエン師はキプリオスは今回で走り納めとし、来年も今年と同じレースを使う意向とコメントしている。