フランケルの近親マキシマル、気性難を克服できず去勢
2022年11月23日 12:30
史上最強の呼び声も高いフランケルの近親で、英国でデビュー後に豪州へ移籍して活躍中のガリレオ産駒マキシマルが、去勢されて競走生活に専念することになった。豪競馬メディア『racing.com』が現地22日付けで報じている。
マキシマルの母ジョワユーズは2011年生まれのオアシスドリーム産駒で、同じ母カインドから2008年に生まれたガリレオ産駒のフランケルとは兄妹の関係。マキシマルはフランケルと同じくジャドモントファームが自家生産し、故アブドゥラ殿下が所有して2020年7月に英国のM.スタウト厩舎からデビューした。
英国では3歳の2021年に初戦の条件戦でハリケーンレーンの2着、ダービー前哨戦のディーステークスでも2着、さらにG1セントジェームズパレスステークスでポエティックフレアの4着、次戦のリステッドではバーイードの2着と後の大物らと好勝負していた。
バーイードの2着を最後に豪州のJ.オシェア厩舎に移籍したマキシマルは、今年5月のドゥームベンカップ、10月のターンブルステークスとG1レースでの2着があるものの9戦未勝利。ここまでは2歳時に英国で挙げた1勝にとどまっている。
『racing.com』はマキシマルの能力は明らかな一方、レースでは気難しい面があると指摘。マキシマルをジャドモントと共同所有するローズモントスタッドのA.ミズン氏も、協議の上で「我々は去勢した」とすでに処置済みであることを認めた。
ミズン氏は「高額賞金のレースがたくさんあるし(それらに)逆らえない魅力がある。ジャドモントに相談したら、彼らは『レースにしよう』と言ったんだ」と、種牡馬よりも競走馬として稼ぐ賞金を優先したと話している。
また同氏は年明けまで待つことなく、来月にも実戦復帰させたい意向。「ザーキは6歳で(英国から)こちらに移籍して今や8歳だから、彼は2シーズンでほぼ800万豪ドル稼いだ」「我々もマキシマルで同様にできたらね」と皮算用している。