現地10日、英ダービーの前哨戦にあたるG3チェスターヴァーズ（3歳、芝12.5ハロン）が英チェスター競馬場で行われ、L.デットーリ騎手騎乗のアレストが圧倒的な1番人気に応えた。

　5頭立てのレースで外の2番手につけたアレストは、第3コーナー手前からデットーリ騎手がロングスパート。あっという間に先頭に立つと後続を寄せ付けず、最後は流しながら2着のアデレードリバーを6馬身半もちぎり捨てた。

　J＆T.ゴスデン厩舎のアレストはフランケル産駒。半兄に香港G3センテナリーヴァーズを勝ったディノッゾがいる。自身は2歳時に仏G1クリテリウムドサンクルーでの2着があり、3歳初戦のここで重賞初制覇を果たした。

　競馬メディア『Thoroughbred Daily News』によると、今年限りでの引退を表明済みのデットーリ騎手は「楽勝だったが、この（ソフトな）馬場では判断が難しい」としつつも、2歳時からの著しい成長を認めるコメント。J.ゴスデン調教師は英ダービーに向けてあらゆる選択肢を残すというが、「エプソム（英ダービー）の馬場が速かったら、この馬には合わないと思う」とも話している。

　なおチェスターヴァーズ勝ち馬から出た英ダービー馬は、2013年のルーラーオブザワールドが最後となっている。