現地25日、英サンダウン競馬場でG3ブリガディアジェラードステークス（芝10ハロン）が行われ、無敗だった昨年の英ダービー馬デザートクラウンが初黒星を喫した。

　デザートクラウンはデビュー3連勝で昨年の英ダービーを制覇したものの、その後は脚部不安で長期離脱。約1年ぶりの実戦だったこの日は6頭立ての最後方に控えて機を伺い、直線でいったんは完全に先頭へ抜け出したものの、遅れて追い上げてきたフクムにゴール前で差し切られて半馬身差の2着に敗れた。

　英競馬メディア『At The Races』によると、同馬を管理するM.スタウト調教師は「少しレース勘がにぶっていたね。まあ1年も休んでいたんだ」とコメント。勝ったフクムも1年ぶりのレースだったことを指摘されると「そうだったかな？　まあ向こうの方がいい走りだったよ」といなし、今後については「まだ分からない。2レース（キングジョージとプリンスオブウェールズS）に登録しているが、今は何も決めるつもりはない」と明言を避けた。

　勝ち馬のフクムはO.バローズ厩舎の6歳馬。昨年6月のコロネーションカップでG1初制覇を果たしたものの後肢を骨折して長期離脱し、デザートクラウン同様に約1年ぶりの出走だった。

　騎乗したJ.クローリー騎手は「10ハロン戦で有利な状況ではなかったが、12ハロンに戻ればもっと良くなると思う」「夏のキングジョージ、それも雨のキングジョージに出てほしいね」と語っていた。