エースインパクトが仏G2ギヨームドルナノ賞で無敗継続、凱旋門賞へ一歩前進

2023年08月16日 12:30

 仏G2ギヨームドルナノ賞(3歳、芝2000m)が現地15日にドーヴィル競馬場で8頭により争われ、仏ダービー馬エースインパクトが約2カ月ぶりに実戦復帰。単勝1.4倍の圧倒的支持を集めて後方を追走すると、直線では余力十分に3/4馬身抜け出して完勝した。

 レースはエースインパクトの僚馬で7番人気のカンブロンヌが先頭でペースを作り、エースインパクトは8馬身ほど離れた後方2番手で中間点を通過。直前を走る2番人気アルリファーに併せるようにして大外から直線に入ると最後の100mで抜け出し、鞍上のC.デムーロ騎手が大きく拳を突き上げる余裕とともにゴールした。

 アルリファーが2番手から粘り込む4番人気バーキャッスルとの2着争いをアタマ差で制し、ブリーダーズカップジュベナイルターフ勝ち以来、9カ月半ぶりの3歳初戦だったヴィクトリアロード(3番人気)は3番手追走から7着に惨敗。清水裕夫調教師の管理馬ポンティーは8番人気で6着だった。

 JC.ルジェ調教師が管理するクラックスマン産駒のエースインパクトは、仏ダービーに続く2度目の重賞制覇でデビューから無傷の5連勝。英競馬メディア『racingtv.com』によると、英ブックメーカー『パディパワー』は凱旋門賞における前売りオッズを1番人気のまま3.5倍に据え置く一方、『コーラル』は5倍から4.5倍へわずかに調整している。

 レース後にルジェ師は「負けたくはないものさ。彼にまだ戦意があるのか、レースの流れは(どうなるか)分からないし、私のやり方で彼が100%という訳でもない」「彼はフレッシュだから序盤に少し行きたがったけど、レースが流れてリズムに乗り、リラックスした」「(これまでと)同様の加速を見せて、最後は少しアイドリングしただけだった。そんな訳でほっとしたよ」と安堵。今後については凱旋門賞に直行するか、何らかのレースを挟むかオーナーたちと話し合うとコメントしている。