芝レースとして世界最高の賞金総額2000万豪ドル（約18億8000万円）を誇るジ・エベレスト（芝1200m）が現地14日にランドウィック競馬場で行われ、1番人気のシンクアバウトイットが4番手で中間点を通過すると、先行勢の外から突入した直線では残り200mから抜け出し、中団から追い上げる2番人気アイウィッシュアイウィンを0.4馬身振り切った。

　ゲートを決めたシンクアバウトイットは先頭から3馬身圏内の4番手で前半を入り、直後に昨年の2着馬で同厩舎の3番人気プライベートアイ、並んで内ラチ沿いにアイウィッシュアイウィンが追走。シンクアバウトイットは先団の外からスムーズに直線へ向いた。

　これにプライベートアイが手応え良く続き、アイウィッシュアイウィンもコースロスなくシンクアバウトイットに接近。シンクアバウトイットは残り200mから抜け出しを図り、食い下がる両馬を振り切った。

　プライベートアイはアイウィッシュアイウィンに0.36馬身差の3着に後れ、昨年3着のモーリス産駒マズ（11番人気タイ）はアイウィッシュアイウィンの直後を追走するも、外に切り替えた直線では両脇から挟まれる不利を受けて11着に沈んだ。

　シンクアバウトイットはJ.プライド調教師が管理するソーユーシンク産駒の5歳セン馬で、今年1月11日のハンデ戦から今回まで9連勝を達成。デビュー3戦目の昨年8月に3着に敗れた以外、通算成績を12戦11勝とした。

　豪競馬メディア『racing.com』によると、プライド師はシンクアバウトイットの次戦については分からないとしながら、11月11日のスプリントクラシックかVRCチャンピオンズマイルの可能性が高いことを示唆している。