オーストラリア初にして唯一のキタサンブラック産駒が誕生
2023年12月13日 13:10
豪競馬メディア『racing.com』は現地12日、ヴィクトリア州のレネヴァパークスタッドで豪州初のキタサンブラック産駒が誕生したことを報じている。
誕生した産駒は母スカートフワリの牝馬で、そのオーナーとなるT.リー氏が南半球の季節に合わせてキタサンブラックと交配し、豪州へ輸出したもの。スカートフワリは熊本生まれのシンボリクリスエス産駒で、現役時代は岡田稲男厩舎の所属で5戦未勝利という成績だった。
『racing.com』はまずキタサンブラックが現役世界最高レーティングのイクイノックスの父であり、初年度にイクイノックス、2世代目に皐月賞馬ソールオリエンスを輩出して2023年は日本で最も多忙な種牡馬となったこと、2024年の種付け料は20万豪ドル(約1900万円)を超えることなど略歴を紹介。キタサンブラックの父ブラックタイドはディープインパクトと兄弟であることにも触れている。
レネヴァパークスタッドのM.シャーキーGMは誕生した牝馬について「彼女は正に唯一無二の産駒であることは間違いない」「キタサンブラック産駒を持てるのは凄くクールだよ、まして彼にとってはオーストラリアで唯一の産駒だからね」「ジャパンカップで世界最高のイクイノックスが勝つ姿を見てから、この牝馬を見て、いつの日か彼女があのようにできないなんてことは誰にも言えない」と大きな期待を寄せている。
レネヴァパークスタッドでは豪州でG1レース3勝のディープインパクト産駒フィアースインパクトを種牡馬として繋養しており、2024年には初年度産駒がセールに上場される。シャーキーGMは「豪州における日本の種牡馬への関心は年を追うごとに増している。モーリスが結果を出し、サトノアラジンはニュージーランドで空を飛ぶようだし、ステファノスも初年度産駒からG1勝ち馬を出した」と言及すると、フィアースインパクトについて「彼の最初の3シーズンを強力にサポートしている。今年の120頭(種付け頭数)はトロナドの3年目よりも多い」「未来は彼の物さ」と成功を確信するようにコメントしている。