【ケンタッキーダービー】フォーエバーヤングが勝利に肉薄、激闘演じ歴史的3着

2024年05月05日 11:00

 第150回ケンタッキーダービー(3歳、ダート10ハロン)がチャーチルダウンズ競馬場で現地4日に行われ、フォーエバーヤングとテーオーパスワードが日本調教馬による従来の最高着順(6着)をそろって更新する歴史的快走を披露した。

 レースは逃げ馬の背後を追走した10番人気ミスティックダンが最終コーナーでラチ沿いをすり抜けて先頭に立ち、後方追走の2番人気フォーエバーヤングと3番人気シエラレオーネが併せ馬の体勢で猛追。ゴールで3頭が首の上げ下げの激戦となり、ミスティックダン、シエラレオーネ、フォーエバーヤングの順にそれぞれハナ差での決着となった。

 フォーエバーヤングとテーオーパスワード(13番人気)は伸び上がるようにゲートで遅れ、後方5、6番手からとなったフォーエバーヤングは先頭から12、13馬身の位置で向正面の中間付近を通過。さらに3馬身ほど後ろからシエラレオーネ、テーオーパスワードの順に追走した。

 第3コーナーから縦長だった馬群が詰まりはじめると、フォーエバーヤングは馬群の大外をスムーズに進出。これにシエラレオーネとテーオーパスワードも食らいついて直線に突入する。前方では逃げ馬の背後で4番手をキープしたミスティックダンが大きく開いたラチ沿いをすり抜け、残り1ハロン標識で3馬身ほどのリード。これに向かってフォーエバーヤングとシエラレオーネが併せ馬で追い上げ、雪崩れ込むようにしてゴールした。

 テーオーパスワードはペースが上がった第3コーナーからよく食い下がるも、直線入口でフォーエバーヤングとシエラレオーネに離されて劣勢に。しかし、そこからなお踏ん張って懸命に末脚を伸ばし、見事に5着を確保した。1番人気のフィアースネスは逃げ馬の外3頭目の位置で並走するように先行したものの、直線入口で後続に飲み込まれて失速。15着に大敗した。

 ミスティックダンはK.マクピーク調教師が管理するゴールデンセンツ(父イントゥミスチーフ)産駒で、前々走のG3サウスウェストステークスに続く2度目の重賞勝ちでG1初制覇。そのサウスウェストSは水の浮く重馬場の中で今回と同じように逃げ馬の背後につけ、内ラチ沿いを一瞬にして突き抜けて圧勝していた。

 なお、これまで日本調教馬はKYダービーに6頭が挑戦してきたが、マスターフェンサー(2019年)とデルマソトガケ(2023年)の6着が最高だった。フォーエバーヤングとテーオーパスワードにとっては悔しい敗戦となったものの、そろって歴史を塗り替える快走だった。また、2008年に有資格レースとなったUAEダービーの出走馬にはKYダービーでの3着以内がなかったが、フォーエバーヤングはその歴史にも終止符を打ったことになる。

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