​引退撤回の53歳デットーリ騎手、米国での騎乗に「若返った気分になる」

2024年08月08日 14:52

 2023年限りでの引退を一度は表明しながら、それを撤回して米国で現役を続けているL.デットーリ騎手(53)。今では「10年前に米移籍するべきだった」と話すほど、若返ったかのような好騎乗を続けている。

 2022年末に米サンタアニタパーク競馬場で騎乗した際は盛大な引退セレモニーの一環だったが、ほぼ2年が経過した今となってはこの伝説の名騎手にとって引退はもはや選択肢ではない。デットーリ騎手は現在、代理人と共にサラトガ競馬場に毎日通い、秋のブリーダーズカップ開催や来年のケンタッキーダービーのための騎乗馬探しに奔走している。

 デットーリ騎手は米国を拠点とした23年に29勝、獲得賞金370万ドルの好成績を収めて現役続行を決意。今年はさらに好調で、8月7日までですでに52勝、獲得賞金630万ドル、そしてG1サンタアニタハンデキャップをB.バファート厩舎のニューゲートで制した。

 同騎手は「私は自己満足のために騎乗している。本当に楽しんでいる。私が証明するものは何もない。もうあらゆることを達成してきた。好きだから乗っているんだ」とコメント。一方で才能豊かで層が厚いジョッキーたちと競い合うのが簡単ではないことも分かっている。

「他の騎手が私のためにレッドカーペットを強いてくれるとは思っていなかった。みんな競争心がとても強いからね。だが最高の騎手たちと競うと、自分の最高の部分が引き出される」「彼らと毎日競うことは楽しみ。私にとっては新しい挑戦で、必要なことだったのだと思う。若返った気分になるよ」