【凱旋門賞】パリチュルフ記者「日本馬が勝つなんて信じたことは…。今年は考えを変えます」
2024年09月18日 13:05
フランスの老舗の競馬日刊紙「パリチュルフ」電子版は17日、「凱旋門賞トライアルについてのクエスチョン」と題した記事を掲載した。フランソワ・モロー記者、トーマス・ギルマン記者の2名が15日にパリロンシャン競馬場で行われたニエル賞、ヴェルメイユ賞、フォワ賞を回顧している。
両記者はヴェルメイユ賞を勝ったブルーストッキングは名牝エネイブルと同じジャドモントファーム、昨年2着ウエストオーバーと同じベケット厩舎の馬であることに魅力を感じつつも、牡馬相手にキングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英インターナショナルSで勝ち切れていない点を指摘。3歳馬アバンチュールに競り勝った内容も「本番をフレッシュな状態で迎えられるか」と懐疑的に伝えた。
また、ニエル賞で初黒星を喫した仏ダービー馬ルックドゥヴェガは久々のレースだったため、逆転の可能性を示唆し、パリ大賞に続いて勝利を挙げたソジーについては、凱旋門賞当日は重馬場(フランスギャロの表記はスープル)だった15日よりさらに馬場が重くなる可能性が高く、道悪適性を懸念材料に挙げている。
「日曜日(15日)のパリロンシャン競馬場で最も印象に残った馬は?」という問いに、モロー記者はニエル賞で2着だったデリアスを挙げ、ギルマン記者は「日曜日に凱旋門賞を勝つ馬を見た気がしない」とバッサリ。
記事の最後、「凱旋門賞候補はどの馬か?」という問いに対し、モロー記者は「よくあることですが、日曜のパリロンシャンにその姿はありませんでした。カラ競馬場(アイルランド)の愛セントレジャーでキプリオスがあらためて魅力的であることを感じました」と参戦の可能性を残すエイダン・オブライエン厩舎の最強ステイヤーを指名。
一方、ギルマン記者は「私は生まれてから日本馬が凱旋門賞を勝つなんて一瞬たりとも信じたことはありませんでした」と前置きした後、「今年は考えを変えます。土曜のレパーズタウン、愛チャンピオンSです。少し不利があって3着になったシンエンペラーにすごく魅力を感じました。運に左右された以前の日本馬とは違い、この牡馬はフランスで生産され、凱旋門賞馬ソットサスの全弟で、成功するためのすべてを持っていると感じます」とシンエンペラーを推している。