アンティノが豪G1ドゥームベンCをレコード勝ち、惨敗のプライドオブジェニは引退か

2025年05月25日 08:57

 豪G1ドゥームベンカップ(2歳以上、芝2000m)が現地24日にドゥームベン競馬場で12頭により争われ、1番人気のアンティノが後方3番手で中間点を通過すると、捲り気味に進出した直線では3.95馬身突き抜ける圧勝で2分00秒88のトラックレコードをマークした。

 レースは2番人気のプライドオブジェニがハナを切るも大逃げの形にならず、2番手のリンダーマン(5番人気)、3番手以降の集団が3、4馬身差の間隔で追走。序盤から後方につけたアンティノは残り800m付近で10馬身余り前方にいたプライドオブジェニを直線入口で抜き去り、そのまま独走を決めて圧勝した。

 2着に最後方で勝ち馬をマークした4番人気のフォークナーパークが続き、さらに0.94馬身差の3着には中団の内ラチ沿いから3番人気のコヴァリカが入線。プライドオブジェニは馬群に飲み込まれてアンティノから10.92馬身差の10着に沈んだ。

 アンティノはT.ゴラン調教師が管理するレッドウッド(父ハイシャパラル)産駒の6歳セン馬で、昨年10月のトゥーラックハンデキャップに続く2度目のG1制覇。重賞は前走のG2A.D.ホリンデールステークスから連勝で通算5勝目とした。

 豪競馬メディア『racing.com』によるとゴラン師は「彼は豪州の馬齢重量戦の最高の1頭として名を上げた、とくに中距離のね」と、今後はコックスプレートを目標にすると明言。「彼のレーススタイルは加速し続けるあの円形劇場のようなコースに合っていると思う」と自信をのぞかせた。

 なお、プライドオブジェニのC.マー調教師は「今日のアンティノを負かせるようなものは何もなかった」と脱帽。レース後のプライドオブジェニに身体的な問題はなかったことを明かす一方で「彼女が再び走ることはなくても十分にやった」「彼女はスーパー牝馬だ、あんな風に負けるところを誰も見たくはないさ」と、このまま引退もあり得ることを示唆している。