【英インターナショナルS】陣営が公言「ペースメーカー」はどこまで粘るのか?侮れぬ戦歴も

2025年08月20日 20:48

 20日に英国のヨーク競馬場でインターナショナルS(G1、芝2050メートル)が行われる。日本からは昨年のダービー馬で、ドバイシーマCを制したダノンデサイル(牡4、安田翔)が参戦。日本ではJRAがネット投票で海外馬券発売を行う。発走予定時刻は日本時間の20日午後11時35分。

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 はたして、「ペースメーカー」はどんな逃げを打ち、どこまで粘るのか。6頭立てとなった今年のインターナショナルSで、展開の鍵を握るのは、間違いなくバーキャッスル(セン5、A・ファーブル)だ。

 オンブズマン(牡4)を管理するジョン・ゴスデン師は同馬について、「ゴドルフィン(馬主)が私たちのためにペースメーカーとして用意してくれた」と公言。バーキャッスルはオーナーのゴドルフィンが多額の追加登録料を払って登録した馬で、オンブズマンが能力を発揮できるような流れをつくることが期待されている。

 ただ、バーキャッスルの戦歴は意外と侮れない。G1出走は昨年のガネー賞(6着)のみで、G1を勝てるレベルとは言い切れないが、リステッド競走を2勝し、重賞では3着4回の成績を残している。

 強調したいのが一昨年のフランスのG2ギヨームドルナノ賞。先週日本のアロヒアリイが勝って、多くの日本のファンに名前を覚えられた3歳限定の重賞だ。23年のギヨームドルナノ賞は1着が無敗の仏ダービー馬エースインパクト(次走で凱旋門賞制覇)、2着がアルリファー(昨年のベルリン大賞などG1・2勝)で、好位2番手から早め先頭で小差3着に粘ったのがバーキャッスルだった。

 今回はフランスのファーブル厩舎から一時的に英国のゴスデン師の下へ。凱旋門賞を連覇した名牝エネイブルのデビュー戦を任されるなど、ゴスデン師の信頼が厚いハヴリン騎手が鞍上に起用される。オンブズマンのためのペースメーカーであることは間違いないが、わずか6頭で、マイペースの逃げを打つことができれば、“あれよあれよ”のシーンがあってもおかしくない。

出典:日刊スポーツ