「ここ数年は日本馬をリスペクトするように」凱旋門賞を史上最多8勝の名伯楽ファーブル語る

2025年09月09日 13:15

 凱旋門賞を史上最多8勝しているフランスの名伯楽、アンドレ・ファーブル調教師(79)が今年の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月5日=パリロンシャン)へ向け、前哨戦を終えた管理馬と好成績をおさめる日本馬について語った。8日、「アットザレーシズ」電子版が伝えている。

 ファーブル師は7日にパリロンシャン競馬場で行われた「アークトライアル」でフォワ賞にソジー(牡4)、ニエル賞にクアリフィカー(牡3)を出走させた。師は「2頭とも前哨戦だったことを考えると満足しています。ソジー(フォワ賞2着)はこのレースを走ることが必要でしたし、クアリフィカー(ニエル賞1着)はこの競馬で凱旋門賞を勝てるかどうかは別問題ですが、期待通りの内容でした。ソジーは非常に優秀な馬(ビザンチンドリーム)に敗れましたが、トライアルとしてはいい走りでした。今は今週末にアイルランド(凱旋門賞出走予定馬が走る愛チャンピオンS)がどんな競馬になるか見たいと思います」と語った。

 ニエル賞を勝ったクアリフィカーについては「2400メートルと軟らかい馬場で絶対に良くなると思っていました。正直に言うと、ウィリアム(ビュイック騎手)には『瞬発力がなくて、長くいい脚を使う』と伝えていたのですが、(直線で狭い進路から鋭く差し切りを決め)彼は私の間違いを証明してくれましたね」とうれしい誤算を明かし、「ドーヴィルでは日本馬(アロヒアリイ)に次ぐ3着でしたが、クアリフィカーにとっては必要なレースだったし、コースは彼には向いていませんでした」と8月の前走ギヨームドルナノ賞の敗戦を振り返っている。

 今年の凱旋門賞にはソジーとクアリフィカーを送り出す予定のファーブル厩舎。ギヨームドルナノ賞でクアリフィカーがアロヒアリイに敗れ、フォワ賞でソジーがビザンチンドリームに敗れた結果を受け、ファーブル師は「ここ数年は、特に中距離以上で、日本の馬をリスペクトするようになりました。彼らに勝つのは容易ではありません」と語っている。

出典:日刊スポーツ