J.クローリー騎手が復帰を断念、現役引退で調教師への転身を発表

2026年08月02日 07:46

 昨年9月の落馬事故からリハビリに取り組んできたJ.クローリー騎手が復帰を断念。現地1日に引退を表明し、調教師に転身することをグッドウッド競馬場で発表した。英国の『Press Association』など各国の競馬メディアが報じている。

 クローリー騎手は昨年9月にヨーク競馬場で落馬事故に遭い、足や骨盤など複数箇所の骨折を含む重傷を負った。その後、治療やリハビリが順調に進み、一時は3月末の平地シーズン開幕に合わせて復帰との見通しを明かしたこともあったが、負傷箇所の再手術を要すなど当初の見込みから遅れが生じていた。

 障害競走で騎手生活をスタートしたクローリー騎手は、平地競走に転向して才能を大きく開花。2006年に重賞初制覇、2011年にはロイヤルアスコット開催のキングズスタンドステークス(現キングチャールズ3世ステークス)で初のG1勝利を飾った。2016年に英リーディングジョッキーに輝くと、その後に故ハムダン殿下の率いるシャドウェルと優先騎乗契約を結び、2022年カルティエ賞年度代表馬バーイードらの主戦として活躍してきた。

 クローリー騎手は「障害競走から転向した当時は、こんな未来を想像もしていなかった。世界中で騎乗する機会に恵まれ、世界最高峰の調教師たちのために乗ることもできた」「本当に素晴らしい騎手人生だった。ただ、ヨークでの事故後、もう一度レースで騎乗したいと思えるレベルまで体が戻らなかったことだけが残念だ」とこれまでを回想。

 今後については「以前からずっと調教師になりたいと思っていたし、今がそのタイミングだと思う。打ち込めるものを与えてくれるさ。調教師のキャリアが騎手時代の半分でも成功できたら、十分に幸せだろうね」と続けた。

 クローリー騎手の話によると、すでに必要な講習を修了してライセンスを申請するだけの段階まで来ており、様々な調教師の下で学んだ上で、この冬にも厩舎を起こして来シーズンに備えたいとの希望を明かしている。

 クローリー騎手は「私が乗った中で最高の馬はバーイードだった。でも、バターシュは間違いなく最高のスプリンターだったし、アンマート、モスターダフ、私が大好きでキングジョージも勝ってくれたフクム、ユリシーズ、ミンザールなど、本当に数え切れないほどの名馬に騎乗する幸運に恵まれた」と過去にコンビを組んだ馬たちの名を挙げ、ハムダン殿下やヒッサ王女らシャドウェルの関係者に改めて感謝を述べて会見を締めくくった。