ロイヤルアスコット開催のG1コロネーションステークスを圧勝した3歳牝馬インスパイラルが、現地9日にニューマーケットで追い切りを消化。陣営が今週末の仏G1ジャックルマロワ賞参戦へゴーサインを出した。

　2歳時にデビュー4連勝でG1フィリーズマイルを制したインスパイラル。期待された今季はコロネーションSまで始動が遅れたが、注目の3歳初戦を4馬身3/4差の圧勝で2歳時からさらに良化している印象を与えた。続く前走のG1ファルマスステークスでは単勝1.1倍の圧倒的人気を裏切り、プロスパラスヴォイッジの前にまさかの初黒星を喫したものの、J.ゴスデン調教師は「少し気が抜けたようだ」と当時を振り返っている。

　インスパイラルを生産・所有し、主戦のL.デットーリ騎手を背に行われた調教を見守ったチェヴァリーパークスタッドのC.リチャードソン氏は「順調にいけば我々はドーヴィルへ向かうことになると思う。今朝（の調教）には満足しているし、フランキー（デットーリ騎手）も喜んでいた」と状態には自信を見せている。

　その上で「確かにタフなレースではある。コロエバスやセントジェームズパレスステークスで明らかに不運だったウィリアム（ハガス調教師）の牡馬（マルジューム）と対戦することになるが、彼女は好調な感じだしサイコロを投げてみる」と意欲的にコメントしている。