エネイブルがBCターフ参戦! 凱旋門賞馬として史上初制覇へ

2018年10月17日 12:31

 現地7日の仏G1凱旋門賞で史上7頭目となる連覇を達成したエネイブルの米G1ブリーダーズカップターフ(11月3日、チャーチルダウンズ競馬場)遠征が決定。同馬を実質的に所有するアブドゥラ殿下の陣営から発表された。

 これまでに凱旋門賞馬はBCターフで優勝したことがない。エネイブルにとっては新たな歴史への挑戦になるが、故障で上半期を休養に費やしたエネイブルは、従来の凱旋門賞馬たちとは事情が異なる。

 レーシングマネージャーを務めるT.グリムソープ氏は「アブドゥラ殿下がエネイブルをBCターフへ向かわせることにしました」と声明文を公表。その後にあらためて『PAスポーツ』の取材に応じ、凱旋門賞馬がBCターフを勝っていないことは理解しているものの、厳しいシーズンを送ってきた過去の優勝馬と今季2戦のみのエネイブルでは状況が異なり、その観点に背中を押されたという。

 その上でグリムソープ氏は、エネイブルと同様にアブドゥラ殿下が所有し、凱旋門賞勝ちからBCターフで4着に敗れた1986年のダンシングブレーヴを例に「ダンシングブレーヴは英2000ギニーに向けて準備し、凱旋門賞では生涯最高というだけでなく世界最高の走りをしたので、(BCターフへ行くことは)彼にとって長すぎる橋になりました。ほとんどの凱旋門賞優勝馬にとって、それが長いシーズンの目標になるため、彼女とはやや違いますね」と自信をにじませている。