ダンシングブレーヴの元調教師、エネイブルのBCターフ参戦に「圧倒的な勝機」
2018年10月31日 12:55
凱旋門賞を連覇し、現地11月3日のブリーダーズカップターフ参戦が大きな注目を集めているエネイブルについて、かつてダンシングブレーヴの調教師だったG.ハーウッド氏が、大いに勝機ありと太鼓判を押している。
ダンシングブレーヴはエネイブルと同様、アブドゥラ殿下が実質的に所有し、1986年の凱旋門賞制覇からサンタアニタ競馬場で開催されたBCターフに参戦。しかし、長いシーズンの末期だったことが影響してマニラの4着に敗れた。その年のダンシングブレーヴは、カリフォルニアへ遠征するまでに英2000ギニー、英ダービー、エクリプスステークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、そして凱旋門賞に出走している。
「彼女には圧倒的な勝機があるよ」というハーウッド氏は、根拠の一つとしてセプテンバーステークスで周回コースのカーブをこなしたことに言及。エネイブルは敏捷性が高いため、チャーチルダウンズ競馬場の芝12ハロンも問題ないという。その上で「彼女は1マイル半(12ハロン)を走る訳だから、リズムをつかみ、ポジションを取る時間はたくさんある。フランキー(デットーリ騎手)はあの手の丸いトラックでマジシャンだ。彼はいつでも然るべきポジションの取り方を知っている」と人馬の能力を称賛する。
さらに、凱旋門賞を目指す多くの馬と異なり、今季のエネイブルはほとんどレースをしておらず、疲労の蓄積が少ないであろうことに触れるとともに「ダンシングブレーヴは長いシーズンを送っていたし、振り返ってみればピークを過ぎていたように思う。カリフォルニアで脱水症状になったんだ」と述懐。当時は直前に現地入りする考えがなく、長く滞在したことでダンシングブレーヴが体調を崩して回復できなかったことを明かした。
そして、「エネイブルには大きなチャンスがあると思っていたよ。馬場は合うだろうし2番枠もいいね。レースを観るのが楽しみだ」と語っていた。