【凱旋門賞】エネイブルの3連覇ならず、ヴァルトガイストが豪脚炸裂で偉業阻止

2019年10月07日 01:15

 現地6日、仏パリロンシャン競馬場で凱旋門賞(3歳以上、芝2400m)が行われ、前人未到の3連覇を賭けてエネイブルが出走。圧倒的1番人気を背負い4番手追走から直線の残り300mで先頭に立ったが、馬群の中から外目に持ち出されたヴァルトガイスト(9番人気)に差し切られ、1馬身3/4差の2着に敗れた。勝ち馬の走破時計は2分31秒97(TR SOUPLE)。

 さらに1馬身3/4離れた3着争いは、ソットサスがジャパンとの3歳馬対決に先着。武豊騎手を鞍上に迎えた10番人気のソフトライトは6着に善戦した一方、3頭が挑んだ日本調教馬は6番人気キセキの7着を最高にブラストワンピース(5番人気)が11着、フィエールマン(4番人気)は最下位の12着と惨敗を喫した。

 ゲートが開くと内枠の5頭が好スタートを決め、序盤はフィエールマンが逃げるかの勢い。坂の上りが近づくとともに外枠勢が位置を上げ、大外のガイヤースが先頭に立つ。これにマジカルが続くとフィエールマンは3番手に控え、それらを見るようにエネイブルが4番手に収まった。

 中間点を迎えると、エネイブルは前で飛ばす3頭から3馬身ほど離れて中団グループを先導する格好。L.デットーリ騎手が股の間から後方を確認し、早くも相手を後方に絞ったかのような様子をうかがわせた。エネイブルの直後はブラストワンピースとソットサスが固め、さらにキセキとヴァルトガイストが追走。ゲートで遅れ加減になったジャパンはフレンチキングとともに後方3番手付近からとなり、これにソフトライト、ナガノゴールドの隊列となった。

 エネイブルがフォルスストレートを前にして一気に前との差を詰めると後続も応じたが、フィエールマンは早くも手応え一杯。エネイブルは先頭に代わったマジカルに続いて直線に入り、残り300mで先頭に躍り出た。その外からソットサスとジャパンが追いすがるも、エネイブルは1馬身から2馬身のリードを保って寄せつけない。このまま押し切るかに思われたが、直線入り口でエネイブルの背後にいたヴァルトガイストがジャパンの外へ切り替えて猛追。残り100m手前で2番手に上がると、離れた位置からエネイブルを追い詰めて並ぶ間もなく差し切った。

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