エネイブル
性齢 | 牝5 |
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父 | Nathaniel |
母 | Concentric |
母の父 | Sadler's Wells |
調教師 | J.ゴスデン |
史上初、空前絶後の3連覇なるか──今年の凱旋門賞でエネイブルが絶対的主役であることに異論を挟む余地はない。日本国内における平地同一G1レースの3連覇はいまだに達成されていない難関。それを、欧州各国から強豪が集うだけでなく、誰もが認める世界の最高峰で成し遂げようとしている事実は畏敬の念さえ抱かせる。
エクリプスステークスで好敵手マジカルを封じて幕を開けた今季の戦いは、続くキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスで大きな山を迎えることになった。自身と現役最強の評価を二分するまで地位を高めてきたクリスタルオーシャンを相手に後方から追走。敗戦も脳裏を過る苦しい形に見えたが、クリスタルオーシャンと抜きつ抜かれつの死闘を演じた末にクビ差で勝利をもぎ取った。道中の位置もさることながら、長く脚を使うと同時に叩き合いでも抜群の勝負根性を発揮してみせ、幅広い対応力を知らしめる価値ある勝利となった。
そして、前走のヨークシャーオークスは少頭数でマジカルと事実上の一騎打ち。エネイブルにとっては凱旋門賞の前哨戦というべき重要な位置づけでもあったが、2馬身3/4差をつけて好敵手に4連勝とした。その後クリスタルオーシャンが電撃引退してライバルは着実に減少。初対戦の3歳馬や日本馬は侮れないが、大偉業に向けて流れが向いてきているのは間違いない。