英国で女性騎手による年間最多勝記録を保持するなど第一線で活躍するH.ドイル騎手に新たな勲章が加わった。現地29日、ウィンザー競馬場で騎乗したドイル騎手は、G3ウィンターヒルステークス（3歳以上、芝10ハロン）をエクストライルーシヴで制すなど5勝をマーク。英国での1日（開催場）における女性騎手の最多勝記録を樹立した。

　この日のウィンザー競馬場では計9レースが施行され、ドイル騎手は第2レースと第3レースのハンデ戦を連勝すると、第5レースのリステッドと第6レースのウィンターヒルSも連勝。そして第8レースのハンデ戦で新記録の5勝目を手にした。

　好調なシーズンを送るドイル騎手は、6月のロイヤルアスコット開催で自身初の勝利を挙げると、7月にはウルヴァーハンプトン競馬場で1日4勝、G2プリンセスオブウェールズタタソールズステークスではダムマリオットに騎乗して重賞初制覇を飾った。ウィンターヒルSのエクストライルーシヴとのコンビでは、今月8日のG3ローズオブランカスターステークスも制している。

『Sky Sports Racing』の取材に答えたドイル騎手は「素晴らしい気分よ。誰かに教えられたの」「今朝目が覚めた時、どっちかになると思った。良い1日になるか、あるいはひどい日になるか」「ここ数年には驚くばかりだけど、巧くなるにはもっともっと頑張り続けないとね」と、自身の快挙を振り返っている。

　また、連勝で2度目の重賞制覇となったエクストライルーシヴのR.チャールトン調教師は「競馬場も馬場状態も彼に向いていたと思わないけど、よく頑張ったし、ベストパフォーマンスと言える」「ホリー（ドイル騎手）も目を見張ったよ。彼は簡単な馬ではないんだ。行きたがる気性だが、彼女はしっかり折り合っていた。彼女を乗せる最大の効果さ。3ストーン（約19kg）分の差がついたはずだよ！」と人馬を称賛していた。