牝馬のオーケストラルがNZダービー圧勝、牡馬を蹴散らし圧倒的人気に応える

2024年03月03日 10:23

 G1ニュージーランドダービー(3歳、芝2400m)が現地2日にエラズリー競馬場で17頭により争われ、単勝1.30倍の圧倒的人気を集めたオーケストラルが後方4、5番手から馬群の外を進出すると、馬場の三分所から進入した直線では3.8馬身突き抜けて圧勝した。

 オーケストラルは第3コーナーの残り800m付近から徐々に位置を上げ、最終コーナーで一気に進出。直線早々の残り300mから先頭に立って一方的にリードを広げた。好位の後ろから内ラチ沿いを突いたロックドゥカンブ産駒の15番人気アントリムコーストが、その背後から馬群の中を伸びる2番人気アセンドザスローンとの2着争いを0.2馬身差で制した。

 R.ジェームス&R.ウェルウッド調教師が管理するサヴァビール産駒のオーケストラルは、元旦の条件戦後にカラカミリオン3歳を3.5馬身差、前走のG2アヴォンデールギニーも4馬身差で圧勝するなど4連勝でG1初制覇(重賞2勝目)。通算成績を8戦5勝とした。

 NZ競馬公式の『loveracing.nz』によるとジェームス師はNZダービー6勝目。牝馬のダービー制覇は過去40年で5頭目だが、そのうち3頭はジェームス師の管理馬が成し遂げている。ジェームス師は「安心して高揚しいるし、畏敬の念も抱いている。彼女は才能にあふれている。次代のスターになれると思うよ」とオーケストラルを絶賛し、今後の目標に昨年はプロウェスで制した豪州のG1ヴァイナリースタッドステーク、さらにG1オーストラリアンオークスを挙げている。

 なお、オーケストラルはサヴァビールにとって33頭目のG1勝ち馬だが、NZダービーは初制覇となった。