ノータブルスピーチが英2000ギニーを完勝、シティオブトロイは見せ場なく惨敗

2024年05月05日 10:58

 英2000ギニー(3歳、セン馬不可、芝8ハロン)が現地4日にニューマーケット競馬場で行われ、ノータブルスピーチ(5番人気タイ)がスタート直後に不利を受けるも、残り2ハロンを切ってから満を持しての仕掛けで抜け出し、2着の2番人気ロザリオンに1馬身1/2差をつけて完勝した。

 ノータブルスピーチは真ん中の6番枠からのスタートだったが、一完歩目で隣の馬に寄られる不利を受けて最後方に置かれた。しかし、すぐに態勢を立て直してスタンドから離れた内側へ回り込むと、中間点過ぎから徐々に進出を開始。W.ビュイック騎手が持ったままの手応えで先頭を射程圏に入れ、残り1.5ハロン付近からの仕掛けで決着をつけた。

 ロザリオンは勝ち馬と並ぶような道中から馬群の中を抜け出して2着を確保し、さらに1馬身3/4差の3着には圧倒的人気のシティオブトロイを直後でマークしたハーテム(5番人気タイ)が入線。そのシティオブトロイは隊列をリードするも行きっぷりが悪く、各馬が仕掛けた残り2ハロン付近からあっさり置き去りにされると、最後はR.ムーア騎手も流して9着に沈んだ。

 ノータブルスピーチはゴドルフィンが所有するドバウィ産駒でC.アップルビー調教師が管理。年明けの1月27日から4月6日の前走までケンプトン競馬場のオールウェザー8ハロンで3連勝し、今回は芝も重賞も初挑戦ながら無傷の4連勝を決めた。なお、母スウィフトローズもゴドルフィンが所有し、現役時代はS.ビン・スルール調教師の管理で7戦1勝ながら2019年のUAEオークスでクビ差の2着がある。

 ビュイック騎手は地元メディアの『ITV Racing』に対し「この子ほど信頼した馬はあまりない。それくらい彼を信じていたし、帰宅して夜に“筋書きなんてあったか?”と思うことがときどきあるものなんだ。彼はいとも簡単にやってしまうし、彼のギアチェンジは信じられないほどさ。それが彼のやり方だからね」と、ノータブルスピーチには作戦不要とばかりに能力を絶賛している。

 なお、ノータブルスピーチの今後について関係者の言及はなく、英競馬メディア『racingpost.com』によると現時点で登録がある大レースはセントジェームズパレスステークスのみとのこと。