豪州のアスフォーラが英国遠征に成功、キングチャールズ3世SでG1初制覇

2024年06月19日 13:07

 英ロイヤルアスコット開催のキングズスタンドステークスが今年から改称したG1キングチャールズ3世ステークス(現地18日、3歳以上、芝5ハロン)は、豪州から遠征の2番人気アスフォーラが、大外の17番枠から内ラチ側の集団に接近を図ると、最後の1ハロンで1馬身抜け出す鮮やかな勝利を飾った。

 外ラチ側に6頭、内ラチから中央寄りに11頭に分かれて進んだレースは、残り2ハロンから集団が合流すように終盤戦へ。好発から外ラチ側で2番手を進んだアスフォーラは、内側の集団を先導する1番人気ビッグイーヴスに狙いを定め、馬場を横切るようにして併せにいった。

 これに外ラチ側で逃げていた3番人気のリージョナルも追随。鋭い伸びでビッグイーヴスに接近したアスフォーラは最後の100ヤードで先頭に顔をのぞかせると、追いすがるリージョナルも余力十分に振り切った。

 アスフォーラは豪州のH.ドワイヤー調教師が管理するサドラーズウェルズ系フライングアーティー産駒の牝馬で、南半球の豪州では5歳秋の馬齢に相当する。現地では昨年9月のモイアステークス(2着)、2月のオークリープレート(3着)などで一歩及ばず、これがうれしいG1初制覇(重賞5勝目)となった。

 アスフォーラの地元メディア『racing.com』によると、豪州調教馬がロイヤルアスコット開催で勝利するのは8頭目で、牝馬はミスアンドレッティ、ブラックキャビアに続く3頭目。キングチャールズ3世SではキングズスタンドS時代を含めて6勝目となった。

 ドワイヤー師は「少々大胆なプランで、彼女は我々のスプリンターの中でベターとは見られていなかったから地元では非難もされたが、本当に教科書通りの5ハロンの馬だという自信があったし、今日、彼女は証明した」「地元でG1を勝つのはグレートだが、ロイヤルアスコットのそれはアメージングだ」と喜びを口にしている。