2003年の世界王者ホークウイング、疝痛により26歳で死亡

2025年12月03日 12:10

 現役時代にエクリプスステークスなどG1レースを3勝し2003年には世界王者に輝いたホークウイングが、疝痛により26歳で死亡した。英競馬メディア『racingpost.com』などが報じている。

 ウッドマン産駒のホークウイングは2001年にA.オブライエン厩舎からデビューし、2歳時にナショナルステークスなど重賞を2勝。明け3歳は英2000ギニーと英ダービー、アイリッシュチャンピオンステークス、クイーンエリザベス2世ステークスでそれぞれ2着に敗れるも、エクリプスステークスを制した。

 そして4歳のシーズンでは初戦のロッキンジステークスを11馬身差で圧勝。次戦のクイーンアンステークス後に跛行しているのが見つかり引退となったが、その2003年は現在の「ロンジンワールドベストレースホースランキング」の前身にあたるシステムで世界王者に輝いた。

 現役引退後は2008年までクールモアスタッドで種牡馬生活を送るも、その後に韓国馬事会(KRA)に売却。済州スタッドでキャリアを続けたが、重賞勝ち馬はG1ホース2頭を含む計8頭と期待されたほどの結果を残せなかった。

『racingpost.com』はホークウイングを今世紀のチャンピオンホースで最も評価が難しく、意見の分かれる馬と評している。レーティング上は2003年の世界王者かつオブライエン師が管理してきた中で史上最高だが、レーシングポスト紙が独自に算出するレーティングではロッキンジSの「134」が飛び抜けており、ホークウイング自身の2番目に高いレーティングを7ポンドも上回る。オブライエン師の管理馬で次に高いのはガリレオとリップヴァンウィンクルの「132」とし、ホークウイングに批判的な意見として、悪天候の中で行われたシーズン序盤のロッキンジSで事が上手く運び、その結果として誤った判断が下されたとするものを紹介している。