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ドバイシーマクラシックの有力海外騎手・調教師はコチラ!

2017年03月22日 21:58

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 連覇を狙うポストポンドを管理する英国のR.ヴェリアン調教師は、今世界で最も勢いのある若手調教師と言っていいだろう。1979年生まれでまだ37歳。マイケル・ジャーヴィス厩舎のアシスタントとして英チャンピオンステークスなどを勝ったラクティなどに携わったのち、11年に厩舎を引き継ぐ形で開業すると、初年度からフランスのG1・オペラ賞を勝利。14年にはキングストンヒルが英ダービー2着、英セントレジャー優勝と存在感を放つようになった。16年もポストポンドのほか、ベラルドがロッキンジステークスを勝利するなどし、英国リーディング収得賞金順7位と存在感を放っている。

 そのヴァリアン厩舎の主戦となっているのがアンドレア・アッゼニ騎手。昨年日本に短期騎乗を果たした。イタリア・サルデーニャ島出身の25歳で、イタリアでデビューした後に、イギリスに拠点を移し、メキメキと頭角を現した。初G1タイトルはイタリアでの12年のリディアテシオ賞で、13年よりヴァリアン厩舎の主戦となると、前述のキングストンヒルとのコンビなどで一気にブレイク。その後一時はカタールレーシングと騎乗契約を結んでいたが、現在は再びヴァリアン厩舎などを中心に騎乗。世界各地で騎乗しながら16年の英国リーディング3位となった。

 ハイランドリールセブンスヘブンをスタンバイさせるエイダン・オブライエン調教師は、クールモアのメイン調教師である。昨年はカルティエ賞の年度代表馬であるマインディングのほか、ファウンドで凱旋門賞、ハイランドリールでキングジョージとブリーダーズカップターフなど、世界各地で大レースを勝ちまくった。とりわけ凱旋門賞の1~3着独占は世界に大きなインパクトを与えたと言っていい。ドバイでもセントニコラスアビーでのシーマクラシック制覇などがある。

 ハイランドリールとセブンスヘブンの2頭のうち、勝利に近い馬に騎乗するだろうと思われるのが、「世界最高の騎手」と称される、お馴染みライアン・ムーア騎手。ジェンティルドンナ、モーリス、リアルスティールに海外で栄冠をもたらせた一方で、10年の凱旋門賞ではワークフォースでナカヤマフェスタを接戦で下すなど、強力なライバルとしても立ちはだかってきた。一昨年からクールモアのエース騎手として契約。いずれの馬に騎乗するとしても、怖い存在となる。

 ジャックホブスを管理するジョン・ゴスデン調教師は、ケンブリッジ大学卒業のインテリで、学生時代は豊かな体格を活かして陸上の投擲種目の選手として活動した。卒業後にヴィンセント・オブライエン、ノエル・ミューレスといったチャンピオントレーナーに師事を受ける。調教師として開業したのはカリフォルニアで、かの地で成功を収めると、1989年にニューマーケットに凱旋。90年代に入ってランフランコ・デットーリ騎手を起用するようになると、一気に快進撃が始まり、以来、100を超えるG1を勝利するようになった。近年のハイライトは15年でジャックホブスがアイルランドダービーを、ゴールデンホーンが英国ダービーや凱旋門賞を制するなどして、この年の中距離路線を席巻した。

 プライズマネーの可能性も残されているが、おそらくウィリアム・ビュイック騎手はジャックホブスに騎乗予定。ノルウェー出身で、父が北欧の名騎手、母が馬術の選手というホースマンの家庭に88年に生を受けた。17歳で英国のアンドリュー・ボールディング調教師のもとで見習い騎手としてデビュー。3シーズン目に見習い騎手チャンピオンとなると、翌年にはカナダに遠征し、E.P.テイラーステークスで初G1タイトルを手にする。翌年からは更に高みを目指して、ジョン・ゴスデン厩舎の主戦騎手となると、8月にはアメリカのアーリントンミリオンと、フランスのモルニ賞とで、国をまたいでの2日連続のG1勝利を挙げて、一躍注目を集めた。

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