【香港ヴァーズ】レース傾向
2017年12月06日 12:30
昨年はサトノクラウンがゴール寸前でハイランドリールを交わして勝利した香港ヴァーズ。過去10年のデータから過去の傾向を探っていく。
まず表1は人気別成績。1番人気馬は14年フリントシャーら2勝をあげており、連対率60%・複勝率70%と高い。2・3番人気馬も2勝ずつをあげ、ともに複勝率50%。また、4番人気馬が昨年のサトノクラウンら最多の3勝をあげており、複勝率も1番人気馬に次ぐ54.5%と健闘している。勝ち馬はすべて上位5番人気以内の馬だった。
対して、2着馬・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、ヒモ荒れのケースに注意。ただし、近4年の3着以内馬はすべて6番人気以内と上位人気の馬で決着している。
表2は前走レース別3着以内数。1着馬の前走レースはその他も含めて10レースと過去10年ですべて異なっている。その中でもブリーダーズCターフ組は昨年もハイランドリールが2着に入り、出走数5頭中4頭が3着以内と好相性だ。ジャパンC組は12年にレッドカドーが勝利。この組の3着以内馬4頭はいずれも前走5着以下から巻き返していた。
その他もカナダ、香港、オーストラリア、フランスの主要レースが並んでいる。ちなみに、前走凱旋門賞組は勝ち星がなく、2・3着止まりとなっている。
表3は前走距離別3着以内数。前走2400m組が14年フリントシャーら4勝をあげ、3着以内数17回と過半数を占めている。毎年1頭は3着以内に入っており、中心だ。
前走2000m組は昨年のサトノクラウン(前走天皇賞秋)ら4勝で並んでいる。前走2400m組と前走2000m組で全3着以内馬の8割を占めている。その他、前走3000m以上は11年ドゥーナデン(前走メルボルンC)が勝利。また、前走2500m組も1勝している。
最後に表4は調教国別3着以内数。フランス調教馬が07年・08年連覇のドクターディノら最多の5勝をあげている。昨年も3着にワンフットインヘヴンが入り、毎年1頭は3着以内に好走している。
12年レッドカドーら2勝で続くのがイギリス調教馬。2着が4回と多く、連対数ではフランスと並んでいる。これらフランス・イギリスの馬が中心といえる。
その他では香港・日本・アイルランド調教馬がそれぞれ1勝ずつ。地元香港馬も13年ドミナントが5番人気で勝利している。
日本馬は昨年サトノクラウンが優勝。同馬は3歳時に日本ダービーで僅差3着があった。他に好走したのは08年3着・12年2着のジャガーメイル。同馬は天皇賞・春優勝のほかに、ジャパンCでの好走歴もあった。参戦する日本馬は2400mでの底力が試されているといえそうだ。