【世界の騎手紹介 Vol.39】ナッシュ・ローウィラー

2019年12月27日 15:00

オーストラリアを拠点とするナッシュ・ローウィラー騎手は1974年12月8日、オーストラリアのヴィクトリア州生まれ。父のキースは元障害ジョッキー。弟のブラッド、息子のキャンベルも騎手(ブラッドは豪年度代表馬ウィークエンドハスラーの主戦)。

1989/90年シーズンに騎手デビュー。当初はヴィクトリア州をベースにして騎乗。徐々にステップアップして、98年には単勝51倍のバルタでG1サウスオーストラリアンダービーに勝ってG1初制覇。その後、エルヴストロームで2004年のG1コーフィールドC、05年のG1ドバイデューティフリーを制してビッグジョッキーの仲間入りを果たした。

2007年にはゲイ・ウォーターハウス調教師(ニューサウスウェールズ州メトロポリタンのチャンピオントレーナー7回)に乞われてニューサウスウェールズ州に移動。ピエロでG1ゴールデンスリッパーS、モアジョイアスでG1ドンカスターマイルやG1クイーンエリザベスSを制するなど大レースで次々に勝利を収めたほか、ニューサウスウェールズ州のメトロポリタンにおけるチャンピオンジョッキーにも3度輝いた(2009/10年、10/11年、12/13年)。

香港ではミスタースタニングで香港スプリントを制した。(Photo by Getty Images)

14年9月には香港に拠点を移動。17年12月にG1香港スプリントをミスタースタニングで勝ち、14年4月に日本馬ハナズゴールで制したオーストラリアのG1オールエイジドS以来となるG1勝ちを収めて再び上昇気流に乗ったかに見えたが、18年4月に賭事に関するルールに違反したとして香港ジョッキークラブから15カ月の資格停止処分を受けた。

その後、19年7月25日に母国で復帰してこの日にいきなり2勝。9月にはG2トラムウェイSをドリームフォースで制して復帰後初の重賞勝ちを収めている。

なお、日本では14年にマーティンボロでG3新潟記念を制している。

近年のG1勝ち
2019年
なし

2018年
なし

2017年
香港スプリント(香港):ミスタースタニング

2016年
なし

文:秋山 響(TPC)