11月5日のBCマイルへリマートを送り込むヘンリー・キャンディ調教師が、昨年の優勝馬テピンとの対決を待ち切れない様子だ。

　リマートが前走のG1フォレ賞を3馬身差で圧勝した一方で、テピンは2週間余り前のG1ファーストレディSでフォトコールに不覚を取った。これを「彼女との対戦を楽しみにしてきたし、前走は勝ってくれるに越したことはなかった」と残念がるキャンディ師は、「究極的な彼女との対戦を選ぶなんて、どうかしていると感じるかもしれない。でも、リマートだって並みの馬ではないからね。このビッグマッチに全てをぶつけるよ」と鼻息も荒く意気込みを語る。

　とはいえ、不安がない訳ではない。「旅行以外で行ったことはない」というキャンディ師が、アメリカで管理馬を走らせるのは今回が初めて。「うなるほど速い馬場を年中求めてきたし、それに勝る理由はない」と意に介した様子はないが、キャンディ師にはアメリカに乗り役のツテもなく、同じく不慣れなハリー・ベントレー騎手が頼みとなっている。「彼は非常に頭がいいから、向こうで多くの騎乗機会を得て、あらゆる情報を仕入れるはずさ。何の不安もないよ」と、強気な姿勢で乗り切ろうとしているのが現状だ。