ブリーダーズC・CEOが語る海外馬券発売の意味
2016年11月03日 08:58
2016年10月2日の凱旋門賞から日本で海外馬券が発売されるようになった。11月5日(日本時間6日)に行われるブリーダーズカップフィリー&メアターフも売り出される。ブリーダーズカップCEOのクレイグ・ファーブル氏が日本で海外馬券が発売された意味を話してくれた。
1984年から始まったブリーダーズCですが、開始当時から日本の生産者も登録してくれていることは嬉しく思いますし、日本馬が出走してくれることに感謝しています。今年もヌーヴォレコルトが来てくれて、日本でも多くの関心を集めているようですね。でも、それは今年だけではダメです。来年も再来年も日本の馬には来て欲しいです。何故ならブリーダーズCはアメリカのレースというよりもワールドワイドで、色々なカテゴリー(距離、芝やダートなど)で世界チャンピオンを決めるレースだと思っています。それならば世界中から強い馬に来てもらって本当の世界一を決めるレースを行いたいのです。それには日本馬は必要不可欠です。
そして、日本ではアメリカの馬券が買えるようになったようですが、そのルール変更には我々一同喜んでいます。先ほども言いましたが、ブリーダーズCはワールドチャンピオンシップで、多くの海外の馬の参加を望んでいます。そんな中で、外国の馬券発売が始まったということは、日本で世界中のレースが注目されるということ。そうなれば必然的に日本の馬の海外チャレンジは増えていくはず。日本馬が色々な国のレースに出るのが当たり前になれば、日本のレベルアップはもちろん、世界的にも競馬のレベルが上がっていくのです。これは喜ばしいことで、今回の日本競馬界の試みは世界の競馬の歴史を大きく変えていく一歩だと思います。
日本の競馬のレベルは世界的に見ても非常に高いです。他の国での日本馬の活躍はもちろん知っていますし、何か特別なことをしないでも来てもらえるだけで、いずれはブリーダーズC優勝馬が出るのは間違いないでしょう。
ここ最近の日本馬の活躍の要因は、確実にサンデーサイレンスの血が日本競馬に入ったことでしょうね。もしも、サンデーサイレンスがあのままアメリカに残って種牡馬をやっていたならば、急激な日本競馬の発展はなかったかもしれません。逆に言えばアメリカ競馬がさらに発展したことでしょう。アメリカは浅はかに宝を放出してしまったことが残念でなりませんね。
来年はデルマー競馬場でブリーダーズCを行いますが、日本で海外の馬券を買って、世界の競馬に興味を持たれた方は是非とも現地に遊びに来て下さい。我々はいつでも日本の競馬ファンを歓迎しますよ。