仏G1ロートシルト賞（3歳以上牝馬、芝1600m）が現地3日にドーヴィル競馬場の直線コースで行われ、14頭が一団で進む2、3列目を追走した1番人気の英1000ギニー馬マザーアースが、右前方から併せにきた2番人気サガミーラとの叩き合いをアタマ差で制した。

　残り600m付近から徐々に外ラチ方向へ進路を取り、400mで先頭に顔をのぞかせたマザーアース。これにサガミーラが応戦すると、さらに馬場の中央寄りからスピークオブザデビル（10番人気）とルジール（8番人気）も加わり、短アタマ差の3着にスピークオブザデビル、さらに短アタマ差でルジールと、4頭が横一線でゴールに雪崩れ込む形となった。

　ノーザンファームの吉田勝己氏が前走後に購買した仏1000ギニー馬クールサンバ（5番人気）は6着、社台ファームの吉田照哉氏が前走のG2サンドリンガム賞勝ち後に購買したターリー（4番人気）は8着に終わった。

　マザーアースは英1000ギニーに続く2度目のG1制覇で重賞は3勝目。英1000ギニー後は仏1000ギニーでクールサンバの2着、さらにロイヤルアスコット開催のコロネーションステークスでアルコールフリーの3着、前走はファルマスステークスでスノーランタンの2着とG1レースで同じ3歳世代に惜敗していた。

　A.オブライエン調教師はまずR.ムーア騎手の手綱捌きを称賛すると「彼女は余計なことをせず先頭に立つ。この距離が大好きなんだ」「彼女はマイルのプロフェッショナルだし、マイラーたちのペースを好んでいるから、恐らくマイル戦に置くことになるだろう」とマザーアースの適性に言及。次戦にジャックルマロワ賞を挙げつつ、今後はブリーダーズカップを含めあらゆるレースが選択肢になるとコメントしている。