アダイヤーとミシュリフは失速、シリウェイがG1英チャンピオンSを制す
2021年10月17日 11:05
欧州中距離路線の総決算、G1英チャンピオンステークス(3歳以上、芝10ハロン)が現地16日にアスコット競馬場で9頭により争われ、仏ダービー2着で5番人気のシリウェイが3番手追走から残り2ハロンで先頭に立ち、後方から追いすがる3番人気ドバイオナーを3/4馬身振り切った。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスで雌雄を分けたアダイヤー(2番人気)とミシュリフ(1番人気)の再戦が注目を集めた一戦は、バラついた発馬からアダイヤーが徐々に進出して隊列を先導。これにシリウェイがついていき、ゲートで後手のミシュリフを巧みにブロックしながら前に入る。
シリウェイは直線の残り2ハロンでアダイヤーを捕らえると、外からミシュリフが進出して3頭が並んだが、ここからアダイヤー、ミシュリフの順に後退。抜け出したシリウェイにドバイオナーが襲い掛かるも、シリウェイは二の足を繰り出して先を譲らず、最後は突き放してゴールした。
シリウェイはガリウェイ(その父ガリレオ)産駒の3歳牡馬で、2歳時のジャンリュックラガルデール賞以来、1年ぶりの白星で2度目の重賞制覇。6月の仏ダービーではセントマークスバシリカの2着があり、それ以来の実戦となった前走の凱旋門賞では4着のアダイヤーから3/4馬身差の5着に善戦していた。
シリウェイを勝利に導いたM.バルザローナ騎手は「凱旋門賞では彼に乗らなかったけど、チームは凄く自信を持っていた。彼らが言うには、彼には実績があるし、凱旋門賞からかなり良化しているから、タフなレースではあったけど自信があったようだ」と変わり身を強調していた。
なお、2着に敗れたドバイオナーのW.ハガス調教師は、今後について香港カップへの遠征を示唆。アダイヤーのC.アップルビー調教師は来年に備えて休養させるとコメントしている。