フォンテーンら伏兵が上位独占、英G1サンチャリオットSは波乱の結果に
2022年10月02日 08:17
英G1サンチャリオットステークス(3歳以上牝馬、芝8ハロン)が現地1日にニューマーケット競馬場で行われ、外ラチ沿いをキープする6番人気のフォンテーンが4番人気ローレルを差し返して3/4馬身差の勝利を収めた。
好スタートから序盤は力みが見えたフォンテーンは、N.カラン騎手が抑え込み逃げ馬の背後で折り合いに専念。後ろの5番人気グランデデイムとともにラチ沿いを進む。残り3ハロンを切って各馬がスパートすると、フォンテーンと並走していたローレルが馬群を割って一気に先頭へ。しかし、フォンテーンも巻き返して体半分ほどの差を最後の100ヤードから逆転した。
さらに1馬身3/4差の3着にグランデデイムが続き、馬群の反対側でラチから離れた位置にいた1番人気サフロンビーチと2番人気ホームレスソングスはそれぞれ8着と7着に沈んだ。
フォンテーンはK.ライアン調教師が管理するファー産駒で今回が重賞初制覇。今年5月にデビュー4戦目のリステッドでグランデデイムを下して初勝利を挙げると、次戦からG1ナッソーステークス、続く前走のG3アタランタステークスともども勝ち馬から3馬身余り離されて4着に完敗していた。
カラン騎手は2013年のミドルパークステークス以来となる英国G1勝ち。その後に香港へわたり通年免許で活躍していたが、2021年に長期の騎乗停止処分に関する審理で香港ジョッキークラブとの関係が悪化し、英国に帰国して騎乗を再開していた。
カラン騎手は「目を掛けてくれて、このような機会をくれるケビン・ライアンのような関係者は必要なものさ。先日、彼が電話をくれて『君を乗せたい強い牝馬がいるんだ』と言っていたから、伏兵扱いでも彼には自信があったのさ」「どこであれG1を勝つのは大きいよ。大きなレースはシーズン通じてあるけど、長い付き合いのケビンのために勝つことはもっと重要なんだ」「彼は私の長男、ジャックの名付け親でね。単なる競馬や騎手、調教師を超えた関係さ」とライアン師に感謝している。