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【ドバイWC】矢作師「16年にドバイターフを勝ったのがすべての始まり」/一問一答

2025年04月05日 21:30

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 “世界のYAHAGI”が新たな勲章獲得へ-。日本馬24頭が世界の強豪に挑むドバイ国際競走が、日本時間のきょう5日深夜にメイダン競馬場で行われる。

 メインのドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、日本時間26時30分発走)では、世界最高賞金レースのサウジCを勝ったフォーエバーヤング(牡4、矢作)が主役を張る。今まで達成されていないサウジC、ドバイワールドCの同年制覇。その偉業にチャレンジする矢作芳人調教師(64)に、ドバイ出国前に心境を聞いた。【取材・構成=藤本真育】

-前走・サウジC振り返って

思っていた以上にロマンチックウォリアーが強かったなという印象です。本当に死力を尽くした戦いでした。自分は負けたと思った瞬間がありましたが、瑠星(坂井騎手)がすごかった。本当に諦めてなかったですし、負けない、差せると思っていたと言っていましたから。ただ、全体的にアメリカより少し深い馬場で、1分49秒09は驚異的な時計だと思います。

-一段とパワーアップした印象がある

どうしてもエンジンのかかりが遅いのは、ずっと課題ではあるけれども、以前とは違っていい位置につけられるようになりました。そこは成長だなと思います。スーパーサタデー(ドバイ国際競走の前哨戦を行う日)で馬場状態を見ても、やはりいい位置にいないと勝負にならないので。

-以前、左回りはいいという話があった

そうですね。手前の関係で、左回りの方がいいと思います。調教から左右差をなくす努力をして、手前の変換はスムーズになったけど、コーナーでの反応が左回りの方がいいです。好きな左手前で走れるので。もちろん走るバランスは良くしていますが、馬にも好みはある。前走がもし右回りだったとしたら、もう少しコーナーで置かれていた可能性もあるのではないかなと思います。

-前走後の調整は

例年よりサウジC→ドバイワールドCが1週間長い日程になり、状態を維持するのは簡単ではないです。前走のサウジCはメイチの状態でいきましたし、すごく馬は良かったので、同じ状態でいければドバイも勝てると思っています。ただ、そこまで持って行けるか。そこが課題ですね。ただ、フォーエバーヤングは現地での適応力が高いです。3歳春からサウジ、ドバイ、アメリカと海外に出ていたことが、経験として生きているのだと思います。

-思い入れのあるリアルスティールの産駒

16年にドバイターフを勝ってくれたのが、すべての始まりですね。あれがなければ、フォーエバーヤングはいなかった。矢作厩舎とノーザンファームの結晶だなと思います。

-同年のサウジC、ドバイワールドC両制覇は過去にない

それだけコンディショニングが難しいということなのだと思いますし、ワンターンの1800メートルからコーナー4つの2000メートルに替わるので。ただ、フォーエバーヤングに関しては、もともとコーナー4つの2000メートルの方が向いていると思っていましたし(自信を持って)両制覇に挑戦したいです。

出典:日刊スポーツ