「中1週?ノープロブレム」“米3冠の過密日程”批判にバファート師が反論「俺には関係ない」
2025年05月15日 18:01

「ノープロブレム」-。米国のブラッドホース電子版が14日、米3冠の過密日程に対する批判について、「問題ない」とするボブ・バファート調教師(72)、ウェイン・ルーカス調教師(89)の見解を伝えている。
ブラッドホース電子版は「2週間の休養(中1週)? バファートとルーカスはノープロブレム」というタイトルの記事を掲載。バファート師は3冠競走の2冠目であるプリークネスSを8勝、ルーカス師は7勝しているが、2人が挙げた15勝のうち、13勝が中1週(前走からの休養が2週間)のレース間隔だったと紹介した。
米3冠競走は初戦のケンタッキーダービーから中1週で2冠目のプリークネスS、そこから中2週で3冠最終戦のベルモントSという日程で行われる。今年はケンタッキーダービーを制したソヴリンティがプリークネスSをパスしてベルモントSへ向かうことになり、米3冠競走の過密日程に対する批判が再燃している。
バファート師は「私は中1週で走るのは大丈夫です。多くの調教師はこのようなレース間隔を好まないかもしれないが、俺には関係ない」と一笑に付した。ケンタッキーダービーから中1週でプリークネスSを走らせることで、馬のキャリアや寿命に悪影響があるという考えには反論。15年に3冠馬に輝いたアメリカンファラオについて、「アメリカンファラオは3冠競走(トリプルクラウン)の後も元気でした。(3歳で現役を引退して種牡馬入りしたが)4歳になっても余裕で走れました。彼はちょうど良くなっていくところでした」と語り、「3冠制覇は可能です。アメリカンファラオとジャスティファイを見ればわかる。(3冠馬を育てるには)本当に優れた馬が必要なだけです」と豪語している。
ルーカス師は昨年、ケンタッキーダービー当日のパットデイマイルSを走ったシーズザグレイでプリークネスSを制覇。「たくさんの馬がケンタッキーダービー参戦に努力するのに対し、そこからプリークネスSに向かうのが、たった1、2頭というのは驚きです。でも、それが今のオーナーや調教師の考え方です」と理解を示す一方、「馬をダメにするという考えはまったく受け入れられない。多くの馬が経験し、素晴らしいキャリアを築いています」と、過密日程への批判に反論している。
記事では今年のプリークネスSにケンタッキーダービー2着から臨むジャーナリズムのマイネル・マッカーシー師のコメントも紹介。師は現行の日程に賛成の立場を表明。「厳しいレースですし、偉大な馬たちを選ぶ役割を果たしています。(ケンタッキーダービーからベルモントSまで)5週間という期間、一般の観客を魅了すると思います。ときには素晴らしいストーリーが生まれます。私は伝統主義者かもしれませんが、5週間で3レースというのはグッドだと思います」と述べている。
今年のプリークネスSは9頭立て。バファート師はケンタッキーダービー不出走のゴールオリエンテッド、ルーカス師はケンタッキーダービー16着のアメリカンプロミスで参戦する。ケンタッキーダービーからはアメリカンプロミス、断然の1番人気となるジャーナリズム、サンドマンの3頭が中1週のローテで出走する。