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米G1メトロポリタンHの二強は不発、ドバイ帰りのレイジングトレントが逃げ切り

2025年06月08日 14:31

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 “メットマイル”こと米G1メトロポリタンハンデキャップ(3歳以上、ダート8ハロン)が現地7日にサラトガ競馬場で5頭により争われ、L.デットーリ騎乗の4番人気レイジングトレントがハナに立つとほぼ道中の通過順通りに決着。2着の1番人気フィアースネスに2馬身1/2差をつけて逃げ切った。

 昨年のブリーダーズカップクラシックで2着のフィアースネス、同じく2023年の覇者ホワイトアバリオ(2番人気)の対決が注目を集めた一戦は、大外枠のレイジングトレントがスムーズにハナを切り、差なくフィアースネスが2番手、3馬身ほど開いた外3番手にホワイトアバリオ、内4番手にジャストアタッチの隊列で中間点を通過。

 第3コーナーからフィアースネスがレイジングトレントに馬体を併せてプレッシャーをかけにいくも、かわし切れないまま迎えた直線では最後の1ハロンからレイジングトレントに突き放されて大勢決した。2馬身1/4差の3着にジャストアタッチが続き、外を回ったホワイトアバリオはさらに1/2差及ばず4着に終わっている。

 レイジングトレントはD.オニール調教師が管理するマキシマスミスチーフ(父イントゥミスチーフ)産駒の4歳牡馬で、昨年12月のマリブステークスに続く2度目のG1制覇。その後にドバイへ遠征してG2ゴドルフィンマイルを制し、帰国初戦の今回で重賞3連勝(通算4勝目)とした。

 本拠地のカリフォルニアからニューヨークに遠征して勝利を手にしたオニール師は、米競馬メディア『bloodhorse.com』などに対して「(メトロポリタンHを勝つことは)あまりにも非現実的に思えて夢にも思わなかったが、レイジングトレントみたいな馬は生涯に1頭のようなものさ」「彼はスピードがついた。スタミナがついた。一流になった。輸送も問題ないしワンダフルな気分だよ」と喜びを表現している。

 レイジングトレントは昨年のブリーダーズカップスプリントで7着に終わったが、この日の勝利でBCダートマイルの優先出走権を獲得。『bloodhorse.com』によると、オニール師はカリフォルニアに帰ってから地元開催のBCに向けて1戦する意向という。

 なお、メットマイルの過去3年の勝ち馬はフライトライン(2022年)、コディーズウィッシュ(2023年)がエクリプス賞年度代表馬に輝き、ナショナルトレジャー(2024年)も最優秀ダート古牡馬を受賞している。