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英G1ジュライCは波乱の決着、12番人気ノーハーフメジャーズら伏兵勢が上位独占

2025年07月13日 12:21

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 英G1ジュライカップ(3歳以上、芝6ハロン)がニューマーケット競馬場で現地12日に行われ、コースの外側を進んだ12番人気の伏兵ノーハーフメジャーズがゴール前の坂で抜け出すと、馬場の中央から伸びる6番人気ビッグモジョにクビ差で競り勝った。

 出走14頭は内ラチ側に6頭、馬場の中央に5頭、外ラチ側に3頭に分かれて中間点を通過。内ラチ側でナイトレイダー(10番人気)が飛ばし、その他が3馬身ほど離れて続く隊形の中、ノーハーフメジャーズは外側の2列目で流れに乗った。

 終盤が近づいて三分隊形が徐々に内側へ集まりはじめるも、ノーハーフメジャーズは馬群の大外をキープしたままスパート。中央馬群の2列目から伸びてきたビッグモジョにゴール前の坂の上りで併せにいき、体半分ほどのリードを最後まで守り切った。

 さらに1馬身3/4差の3着争いを2年前の2着馬で11番人気のラントゥフリーダムが制し、これに短アタマ差で5番人気のビリービング(4着)が入線。1番人気のノータブルスピーチは外ラチ側から残り1ハロンでビッグモジョに並ぶも、そこから伸びを欠き5着(クビ差)に終わった。

 ノーハーフメジャーズはR.ヒューズ調教師が管理するケイブルベイ(父インヴィンシブルスピリット)産駒の4歳牝馬。昨年9月に芝5ハロンのG3ドバイ国際空港ワールドトロフィーステークスで重賞初制覇を飾り、次戦のアベイドロンシャン賞でも5着に善戦していた。これが2度目の重賞制覇でG1初制覇としている。また、ヒューズ師は騎手時代の2003年にオアシスドリームの鞍上としてジュライC勝ちの経験があるが、2015年に調教師に転身してからは今回が初のG1制覇となった。

 英競馬メディア『racingtv.com』に対しヒューズ師は「肩の荷が下りたのは確かだね。ジュライCの優勝馬に乗り、調教もしたと言って引退できるのだから本当にうれしいよ」と喜びのコメント。ノーハーフメジャーズについては「去年、ここでハンデ戦を勝った時にライアン(ムーア騎手)にブラックタイプ(のレース)も勝てそうか聞いたら、彼は“彼女はもっとすごいよ”と言ったんだ。ライアンはまずそんなこと言わないからね! 彼はリアリストだし、これにはかなり驚かされたんだ」と潜在能力に期待していたことを明かしている。